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2009年に公開されたディズニー映画「プリンセスと魔法のキス」は、ストーリー、音楽、キャラクター全てが魅力的な作品です。本記事ではこの映画のあらすじをネタバレ込みで解説します。合わせて制作の背景や見どころなども紹介していきます。
映画「プリンセスと魔法のキス」とは？
制作背景
「プリンセスと魔法のキス」は、グリム童話「かえるの王様」をモチーフにした、ディズニーの長編アニメーション映画です。舞台をニューオーリンズに設定し、主人公を黒人の女性にするなどオリジナルの物語に脚色されています。
また、本作はディズニーとしては実に10年ぶりのセルアニメーション作品となりました。監督は「リトル・マーメイド」などを手掛けたベテランのジョン・マスカーとロン・クレメンツが担当しています。
この映画の特徴
本作の大きな特徴は、ジャズやゴスペルなどのアフリカン・アメリカンの文化を随所に取り入れている点です。心に響く音楽や、活気あふれるダンスシーン、魅力的なキャラクターが物語を彩ります。
また、他のディズニープリンセス作品同様に「夢の実現」がテーマとなっていますが、本作の主人公ティアナは、自らの努力で夢をつかもうとする勤勉でたくましい女性として描かれているのも特徴的です。
「プリンセスと魔法のキス」のあらすじ【ネタバレあり】
ティアナの夢
1920年代のニューオーリンズ。主人公のティアナは、亡き父の夢だった自分のレストランを持つことを目指し、昼も夜も働いている勤勉な女性です。ティアナにとって大事なのは、自分の力で夢を叶えることでした。
ナヴィーン王子の来訪
そんなある日、裕福だが身勝手なマルドニア王国のナヴィーン王子がニューオーリンズにやって来ます。彼はティアナの親友シャーロットの父親の屋敷でパーティーを開くことになりました。
このナヴィーン王子は本物のナヴィーン王子ではなく、王子のふりをした従者のローレンスでした。ローレンスには借金があり、その返済のためにシャーロットの父の財産を狙って、シャーロットと結婚しようと企んでいたのです。
カエルになってしまったティアナとナヴィーン
本物のナヴィーン王子はどこにいってしまったのかというと、ヴードゥー教の呪術師ファシリエによってカエルにされてしまったのでした。
プリンセスのキスで人間に戻れると信じたナヴィーン王子は、ティアナにキスを求めました。ティアナがキスをすると、なんとティアナまでもがカエルに変身してしまったのです。
ティアナとナヴィーンの冒険
人間に戻るため、二人はヴードゥー教の女王ママ・オーディを探す旅に出ます。途中、トランペット演奏が得意なワニのルイや、愛に憧れるホタルのレイなど個性豊かな仲間と出会います。
ママ・オーディは、二人がお互いを本当に愛し合えば呪いが解けると告げました。旅の途中で二人の心は少しずつ通い合うようになっていきます。
ファシリエの陰謀
しかしファシリエはティアナとナヴィーン王子を陥れようと、カエルの姿のまま二人を捕らえようとします。ナヴィーンの召使いであるローレンスを操り、ナヴィーンに成り代わらせてシャーロットと結婚させようと企みました。
ファシリエとの戦いの中でホタルのレイが命を落としてしまいます。ティアナは夢のレストラン開店のチャンスを逃してでも、ナヴィーンとの愛を選びます。
ハッピーエンド
最後はティアナの勇気と、二人の愛の力でファシリエを倒すことに成功。カエルの姿のまま結婚式を挙げた二人は、愛の力でついに人間の姿に戻ることができました。
ティアナはナヴィーンと力を合わせ、念願のレストランをオープン。ルイは店の看板ミュージシャンとして活躍し、レイは星になって二人を見守ることになりました。苦労の末につかんだ幸せな未来に向かって、二人は歩み出すのでした。
主要キャラクター紹介
ティアナ（声：アニカ・ノニ・ローズ/吹替：鈴木ほのか）
主人公の19歳の黒人女性。両親を亡くし一人で生きる中、自分のレストランを開くことを夢見て日夜働いています。父の教えを胸に、誠実に夢に向かって頑張る姿が印象的。
ナヴィーン（声：ブルーノ・カンバス/吹替：丹宗立峰）
マルドニア王国の王子。自由奔放で遊び好きの性格。借金返済のためにシャーロットと結婚しようとするが、旅を通してティアナへの愛に目覚める。
ファシリエ（声：キース・デイヴィッド/吹替：安崎求）
「影の男」の異名を持つ強力な呪術師。人の弱みにつけ込み、悪事を働く悪役。ナヴィーン王子をカエルに変えたのも彼の仕業。
ママ・オーディ（声：ジェニファー・ルイス/吹替：荒井洸子）
ヴードゥー教の女王で、カエルになってしまった二人が助けを求める相手。ファシリエとは正反対の存在で、魔法よりも愛の力を信じる。
その他の重要キャラクター
- ルイ（声：マイケル・レオン・ウーリー/吹替：小林アトム）：ジャズ演奏が得意なワニ。人間のように演奏することを夢見ている。
- レイ（声：ジム・カミングス/吹替：駒田一）：ホタル。恋するメスのホタル「エヴァンジェリン」は実は星だと信じている。
- シャーロット（声：ジェニファー・コーディー/吹替：三瓶由布子）：ティアナの親友。金持ちの令嬢でプリンセスに憧れを抱いている。
「プリンセスと魔法のキス」の魅力的な音楽
主題歌「Almost There」
ティアナの夢への思いを力強く歌い上げるナンバー。「あとほんの少しで夢がかなう」という歌詞が彼女の人生観をよく表しています。彼女の強い意志と前向きな姿勢を感じ取れる名曲です。
その他の挿入歌
劇中では他にもジャズやゴスペルなどのジャンルの曲が印象的に使われています。ルイのトランペット演奏シーンや、ママ・オーディの歌う「Dig a Little Deeper」などは元気をもらえる曲調が特徴的。音楽の力で物語に厚みが増していると言えるでしょう。
まとめ:「プリンセスと魔法のキス」の見どころ
「プリンセスと魔法のキス」は、ディズニーらしい夢と希望に満ちた物語でありながら、主人公ティアナが自ら運命を切り開こうとする強さを持つ点が新鮮です。手に汗握る冒険と、ジャズの音楽が物語を彩る演出も必見。
ナヴィーンとの恋を通して成長していくティアナの姿に、勇気と感動をもらえることでしょう。ディズニープリンセスの新しい形を提示した、現代にふさわしい作品だと言えます。ぜひ劇中の魅力的な音楽と共に作品を楽しんでみてください。
