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1. イントロダクション
1.1 映画の基本情報（公開年、監督、主演など）
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は、2016年に公開されたアメリカのスーパーヒーロー映画です。本作はDCエクステンデッド・ユニバース（DCEU）の2作目であり、『マン・オブ・スティール』の続編にあたります。監督はザック・スナイダー、主演はベン・アフレック（ブルース・ウェイン／バットマン役）とヘンリー・カヴィル（クラーク・ケント／スーパーマン役）が務めました。
本作の製作費は約2億5000万ドルで、全世界での興行収入は8億7363万ドルを記録しました。
1.2 映画の概要（ヒーローの対立、物語の大まかな流れ）
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は、DCコミックスの人気キャラクター「バットマン」と「スーパーマン」の対立を描いた作品です。
前作『マン・オブ・スティール』でのスーパーマンとゾッド将軍の戦いによる大規模な被害を目の当たりにしたブルース・ウェイン（バットマン）は、スーパーマンの力を危険視し、彼を止めるために立ち上がります。一方、クラーク・ケント（スーパーマン）はバットマンのやり方を危険だと考えています。そんな中、新たな悪の勢力が台頭し、人類の脅威となります。果たして、バットマンとスーパーマンは対立を乗り越え、力を合わせて地球を守ることができるのでしょうか。
2. 登場人物紹介
2.1 ブルース・ウェイン / バットマン（演:ベン・アフレック）
ブルース・ウェインは、裕福な実業家であると同時に、高い戦闘能力と頭脳明晰さを兼ね備えた義警の「バットマン」でもあります。『マン・オブ・スティール』でのゾッド将軍との戦いによるメトロポリスの甚大な被害を目の当たりにしたことで、彼はスーパーマンの存在を危険視するようになります。
2.2 クラーク・ケント / スーパーマン（演:ヘンリー・カヴィル）
クラーク・ケントは、クリプトン星最後の生存者であり、地球では新聞記者として生活をしながら、「スーパーマン」として人々を守っています。彼は自身の力が人類に及ぼす影響について思い悩みつつ、正義のために戦い続けます。バットマンの犯罪者に対する過激な行動を危険視しています。
3. ブルース・ウェイン（バットマン）の視点
3.1 スーパーマンに対する不信感
メトロポリスでの戦いで多くの犠牲者を出したことから、ブルースはスーパーマンの力を危険視するようになりました。彼は、スーパーマンが人類にとって脅威になる可能性を危惧し、いつ敵に回るかわからないと考えています。この不信感が、バットマンとしてスーパーマンに立ち向かう原動力となります。
3.2 バットマンとしての活動
ブルースは、ゴッサムシティの犯罪者に対して厳しい態度で臨み、彼らを恐れさせます。スーパーマン対策として、クリプトナイトを武器化することも辞さない、非情な一面も見せています。一方で、アルフレッド・ペニーワース（演：ジェレミー・アイアンズ）からは、過激な行動を危惧されています。
4. クラーク・ケント（スーパーマン）の視点
4.1 バットマンに対する懸念
クラークは、バットマンの犯罪者に対する粗暴な方法を問題視しています。また、バットマンがスーパーマンを敵視していることも知っており、彼の行動を監視しています。しかし同時に、バットマンの動機を理解しようとする一面もあります。
4.2 スーパーマンとしての活動
クラークは、世界中で起こる災害や事件に立ち向かいます。しかし、時として彼の行動が議論になることもあり、世間からは「神」とも「悪魔」とも呼ばれています。彼は自身の力がもたらす影響について悩みながらも、正義のために戦い続けます。
5. 対立の激化
5.1 レックス・ルーサーの画策
レックス・ルーサー（演：ジェシー・アイゼンバーグ）は、スーパーマンをこの世の脅威だと考える天才実業家です。彼はバットマンとスーパーマンの対立を利用し、自身の野望を果たそうと画策します。ルーサーは、クリプトナイトをバットマンに与え、ゾッド将軍の遺体をベースに怪物ドゥームズデイを生み出します。
5.2 バットマンとスーパーマンの戦い
ルーサーに操られたバットマンは、スーパーマンの母マーサ・ケントの命を人質にとったルーサーの要求で、スーパーマンへ襲いかかります。
ゴッサムの港で激しい戦闘が繰り広げられ、クリプトナイトを精製した兵器を使うバットマンはスーパーマンを圧倒しました。しかし、スーパーマンが「マーサを救け」と懇願した際、彼とブルースの亡き母の名前が同じであるということに気づき、バットマンは正気に戻ります。
6. 新たな脅威の出現
6.1 ドゥームズデイの誕生
バットマンとスーパーマンの戦いに敗れたルーサーは、最後の手段としてゾッド将軍の遺体からドゥームズデイを生み出します。ドゥームズデイは強大な力を持ち、その力はスーパーマンをも上回るものでした。
6.2 人類の危機
ドゥームズデイは、メトロポリスに出現し、街を破壊しながら暴れ始めます。彼の目的は、地球上の全生命体を絶滅させることでした。バットマンとスーパーマンは、かつての対立を乗り越え、ドゥームズデイを倒すために協力せざるを得ない状況に追い込まれます。
7. ヒーローたちの団結
7.1 ワンダーウーマンの登場
ドゥームズデイとの戦いに、バットマンとスーパーマンだけでは力及ばないことを悟ったとき、そこに古代から存在する女戦士・ワンダーウーマン（演：ガル・ガドット）が姿を現します。彼女は、バットマンとスーパーマンと共にドゥームズデイに立ち向かいます。
7.2 バットマンとスーパーマンの和解
マーサを救出したことで和解したブルースとクラークは、互いの長所を認め合い、力を合わせてドゥームズデイと戦います。スーパーマンの持つ希望の力とバットマンの戦略的知性、そしてワンダーウーマンの勇敢さが、人類の危機に立ち向かう鍵となります。
8. 決戦
8.1 ドゥームズデイとの戦い
バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンの3人は、メトロポリスの街中でドゥームズデイと壮絶な戦いを繰り広げます。バットマンの戦略とワンダーウーマンの戦闘力も空しく、ドゥームズデイの圧倒的な力の前になすすべがありません。
8.2 スーパーマンの犠牲
戦いの中で、スーパーマンはクリプトナイトの槍を手に取り、自らの命を犠牲にしてドゥームズデイに立ち向かいます。最後の力を振り絞り、槍をドゥームズデイに突き刺したスーパーマンもまた、命を落としてしまいます。世界はスーパーマンの壮絶な犠牲によって救われたのでした。
9. 結末と後日談
9.1 スーパーマンの葬儀
スーパーマンの死は世界中に衝撃を与えます。ヒーローとして、そして神として崇められたクラーク・ケントの葬儀には、大勢の人々が参列しました。マーサ・ケント（演：ダイアン・レイン）は息子の死を嘆き、ブルース、ダイアナ、ロイス・レイン（演：エイミー・アダムス）らが彼女を慰めます。
9.2 ブルース・ウェインの決意
スーパーマンの死を受け、ブルースは自身の行いを深く反省します。彼は、スーパーマンが守ろうとしていた正義を受け継ぎ、世界を守るために戦うことを決意します。そして、ダイアナとともに、未来の脅威に備えるためのチーム「ジャスティス・リーグ」結成を目指すのでした。
10. 映画の評価と影響
10.1 興行収入と批評
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は、全世界で8億7360万ドルの興行収入を記録し、商業的には大成功を収めました。しかし、批評家からの評価は賛否両論で、特に物語の複雑さや暗いトーンについては批判的な意見も多くありました。
10.2 DCエクステンデッド・ユニバースへの影響
本作は、DCエクステンデッド・ユニバース（DCEU）の基盤を築いた重要な作品です。バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンという DCコミックスを代表するヒーロー3人が初めて共演し、続編『ジャスティス・リーグ』へと繋がる物語が展開されました。また、本作でのバットマンとスーパーマンの対立と和解は、DCEUにおける重要なテーマの1つとなっています。
11. 関連情報
11.1 キャストと製作陣
- ベン・アフレック（ブルース・ウェイン／バットマン）
- ヘンリー・カヴィル（クラーク・ケント／スーパーマン）
- ガル・ガドット（ダイアナ・プリンス／ワンダーウーマン）
- ジェシー・アイゼンバーグ（レックス・ルーサー）
- エイミー・アダムス（ロイス・レイン）
- ダイアン・レイン（マーサ・ケント）
- ローレンス・フィッシュバーン（ペリー・ホワイト）
- ジェレミー・アイアンズ（アルフレッド・ペニーワース）
監督：ザック・スナイダー
脚本：クリス・テリオ、デヴィッド・S・ゴイヤー
製作：チャールズ・ローヴェン、デボラ・スナイダー
11.2 撮影裏話とエピソード
- ベン・アフレックはバットマン役のオファーを当初断っていたが、ザック・スナイダー監督の熱意に押され出演を決めた。
- ヘンリー・カヴィルは、『マン・オブ・スティール』に続きスーパーマン役を演じるため、厳格なトレーニングを積んだ。
- ガル・ガドットは、ワンダーウーマン役に抜てきされる前は、軍隊で戦闘訓練を受けていた。
- 本作のために、バットモービルなど多数の小道具が新たに製作された。
映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は、DCコミックスの2大ヒーローの対決という、ファンにとって夢のような企画でした。2人のヒーローが、互いの正義を信じて戦う姿は、観る者の心を揺さぶります。
また、本作ではワンダーウーマンという新たなヒロインが登場し、ヒーロー同士の関係性にも変化をもたらしました。彼女の活躍は、続編である『ワンダーウーマン』や『ジャスティス・リーグ』へと引き継がれていくことになります。
スーパーマンの死は、多くの観客に衝撃を与えました。しかし、その犠牲は無駄ではなく、バットマンをはじめとするヒーローたちに、新たな決意と希望を与えたのです。
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は、ヒーローアクション映画としてだけでなく、正義や犠牲、そして希望といったテーマを描いた作品としても高く評価できます。本作から始まるDCEUの壮大な物語は、今後も多くのファンを魅了し続けることでしょう。
