「バジリスク」のあらすじを全話ネタバレ解説!登場人物の心情や伏線もわかりやすく解説

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バジリスクとは?原作小説・漫画・アニメを解説

「バジリスク 〜甲賀忍法帖〜」は、せがわまさきによる漫画、およびそれを原作としたテレビアニメ作品です。いずれも人気作家・山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」が原案となっています。江戸時代初期を舞台に、「甲賀卍谷衆」と「伊賀鍔隠れ衆」という二大忍者集団の、宿命の戦いと哀しい恋を描いた物語です。

山田風太郎の原作小説「甲賀忍法帖」が原案

バジリスクの物語の基になったのは、山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」。忍術と人間ドラマを織り交ぜた本格時代小説で、甲賀と伊賀の忍者衆の激しい争いを軸に、主人公の弦之介とお幻の許されぬ恋を描いています。時は江戸時代初期、大きな歴史的転換点にあたる激動の時代。戦国武将たちの生き様やしたたかさが活写された作品として知られています。

せがわまさきによる漫画版あらすじ

せがわまさきによる漫画版「バジリスク」は、原作の雰囲気を巧みに再現しつつ、独自の解釈も加えられた作品です。弦之介と朧の恋愛面がより前面に押し出され、繊細な心理描写とともに、忍者バトルのスリリングさが絶妙なバランスで描かれています。2003年から2004年にかけて「ヤングマガジンアッパーズ」で連載され、第28回講談社漫画賞一般部門を受賞しています。

アニメ版あらすじ

2005年にGONZOによってアニメ化され、全24話が放送されました。アニメ版では原作・漫画版をベースにしつつ、オリジナルエピソードも交えて話が展開。メインキャラクターに加え、各忍者の特殊能力や過去なども丁寧に描かれ、作品世界がより立体的に表現されています。独特の濃厚な映像美や音楽も相まって、戦国ロマンあふれる世界観が見事に構築されています。

バジリスクのあらすじを章ごとに詳しく紹介!

ここからは物語の流れに沿って、バジリスクのあらすじを各章ごとに詳しく解説していきます。登場人物たちの心情の機微や、後の展開に関わる伏線なども紐解いていくので、ネタバレを含みますのでご注意ください。

プロローグ〜甲賀卍谷衆と伊賀鍔隠れ衆の因縁

物語の発端は江戸時代初期、徳川家康が次期将軍継承のために下した命からです。家康は甲賀卍谷衆と伊賀鍔隠れ衆の2つの忍者集団に、それぞれ10人ずつ選りすぐりの忍者を出すよう命じ、その20人の死合いで勝利した一族を重用すると宣言。実はこの両一族には、400年前のある事件に端を発する因縁があり、両者は快く命を受けます。こうして、20人の精鋭忍者による壮絶な殲滅戦の火蓋が切られるのです。

千鳥〜恋に落ちた甲賀弦之介と朧

甲賀の弾正と伊賀のお幻は恋仲でした。しかしある事情から別れざるを得なくなり、それがきっかけで両一族は憎しみ合うようになります。時は流れ、本編の時代。弾正の孫・弦之介は、任務の最中、一人の美しい女忍者・朧と出会います。朧は伊賀のお幻の孫。本来なら憎み合うべき2人でしたが、一目で強く惹かれ合ってしまいます。許されぬ恋に落ちた2人は、己の宿命に苦悩しながらも、密かに想いを寄せ合うのでした。

乱戦〜勃発する甲賀卍谷衆と伊賀鍔隠れ衆の争い

両一族から10人ずつ選ばれた精鋭忍者たちによる死合いが、いよいよ始まります。各々が持つ特殊な忍術を駆使しながら、命を賭けた戦いが繰り広げられます。変幻自在の姿を持つ忍者、毒を操る忍者、妖しい魔術を使う忍者など、個性豊かな面々が次々と激突。リアルかつ残酷な描写も相まって、息つく間もない白熱のバトルシーンが展開されます。一方、弦之介と朧は己の忍びの掟に従いながらも、相手を想う気持ちを断ち切れずにいました。

まとめ:バジリスクの見所と注目ポイント

ここまで、バジリスクのあらすじを丁寧に追ってきました。改めてこの作品の魅力を振り返ってみましょう。

バジリスクの大きな見所は、何といっても濃密な人間ドラマと、それを彩る華麗なアクションシーンでしょう。単に派手な忍者バトルを見せるだけでなく、登場人物一人ひとりに感情移入できるストーリーが展開されています。弦之介と朧の悲恋、それを引き裂く家同士の因縁。そして、その悲劇性をさらに際立たせるのが、美しくも残酷な戦闘描写です。

また、バジリスクは緻密に練られた設定も魅力の一つ。忍者の特殊能力は単なる空想ではなく、現実の忍術をベースに脚色されています。ファンタジーでありながらリアリティのある世界観は、作品への没入感を高めてくれます。一方、「瞳術」や「不死身の肉体」など、現実離れしたフィクション要素も上手く取り入れられており、娯楽作品としてのバランスも絶妙です。

バトルとヒューマンドラマ、ファンタジーとリアリティ。一見相反する要素を高いレベルで融合させ、エンターテイメント性の高い作品世界を作り上げているのが、バジリスクの真骨頂と言えるでしょう。映像美や音楽の素晴らしさも相まって、まさに五感を刺激する娯楽作品として、バジリスクは多くのファンを魅了してきました。

忍者の生き様を通して織り成される、愛憎渦巻く人間ドラマ。それを彩る最高のエンターテイメント性。そこにバジリスクの真の魅力があるのです。ぜひ作品本編やスピンオフを実際にご覧になって、その面白さを体感してみてくださいね。