【ネタバレあり】映画「ワンダーウーマン」のあらすじを時系列で完全解説!感動のストーリーに迫る

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映画「ワンダーウーマン」とは?

『ワンダーウーマン』は、DCコミックが生み出した女性スーパーヒーローの代表格を主人公とする2017年のアクション大作です。イスラエル出身の女優ガル・ガドットが「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」に続き主役を務め、第一次世界大戦中の彼女の知られざる活躍を描きます。「モンスター」で知られるパティ・ジェンキンス監督がメガホンを取り、ハリウッドのアメコミ原作映画としては初の女性監督作品となった本作は全世界で8億ドル超の興行収入を記録。評論家からの評価も高く、女性がリードするアクション超大作の新たな金字塔を打ち立てました。

あらすじ①平和を願うヒーロー・ワンダーウーマンの誕生秘話

女性だけの一族・アマゾネスとダイアナの出生

ワンダーウーマンの本名はダイアナ。彼女が生まれ育ったのは、ギリシャ神話の世界観に基づく孤島・セミシラです。この島には神に守られた女性だけの一族・アマゾネスが暮らしており、外の世界から隔絶された平和な楽園となっています。
ダイアナの母・ヒッポリタはアマゾネスの女王であり、一方の叔母・アンティオペは無敵の女戦士として軍を束ねる将軍の地位にありました。ある日、ヒッポリタはゼウスから授かった粘土で一人の女の子を創り出します。それこそがダイアナであり、王女としてセミシラで愛情豊かに育てられることとなったのです。

アンティオペから戦いの英才教育を受けるダイアナ

幼い頃からダイアナは非凡な身体能力の持ち主で、卓越した戦闘センスを見せていました。それを見抜いたアンティオペは、ダイアナを最強の戦士へと鍛え上げるため、彼女への英才教育を願い出ます。
世間知らずのダイアナが戦いに巻き込まれることを危惧した母ヒッポリタは当初こそ反対しましたが、アンティオペの熱心な説得に折れ、特訓を許可。こうしてダイアナは幼少期から、アンティオペ直々の厳しい戦闘訓練を受けることとなりました。
アマゾネス随一の精鋭部隊をも凌駕する驚異的な成長を遂げたダイアナは、やがてアンティオペ将軍すら凌ぐ最強の女戦士へと成長を遂げたのです。

あらすじ②運命の出会い、史上最大の戦争へ

セミシラ島に不時着したパイロット・スティーブ

ある日、ダイアナが浜辺で佇んでいると、不審な飛行機が海に墜落しそうになっているのが見えました。操縦士の男性はドイツ軍の追撃を受けており、間一髪のところで脱出。溺れゆく彼をダイアナは救助し、初めての異性との出会いに戸惑いを隠せません。
スティーブと名乗ったその男性パイロットは、世界が大戦に見舞われている状況をダイアナに伝えます。アマゾネスにとって人間界の情勢は数千年ぶりの衝撃的な事実でした。

人類を脅かす「戦いの神」アレスの存在

スティーブの証言によれば、第一次世界大戦はこれまでに類を見ない規模の戦禍で、毒ガス兵器などによって多くの命が失われているのだといいます。ダイアナはその惨状を聞いて愕然とします。
そしてダイアナは、この戦争の背後に人間を骨の髄まで腐敗させる「戦いの神」アレスの存在があると直感。彼こそがすべての元凶であり、今こそ打倒すべき強敵だと確信するのでした。

平和を願い、人間世界へ旅立つダイアナ

セミシラ島を発つ決意を固めたダイアナは、スティーブと共に人間界へと旅立ちます。母ヒッポリタから託された対アレス用の武器「ゴッドキラー」を携え、愛と平和を守るためにダイアナは未知の世界へ飛び込んでいったのです。
人間を救い、戦争を終結させ、真の平和をもたらすこと。それこそがアマゾネスの長き眠りを破り、外の世界へ乗り出したダイアナの使命でした。

あらすじ③人間世界での戦い、真の敵との対峙

男社会に戸惑いつつも前へ進むダイアナ

1910年代のロンドンに降り立ったダイアナは、男尊女卑の風潮と女性蔑視の態度に幾度となく出くわします。亡き仲間の妻を訪ねた際も、女性に重大な用件を任せることへの偏見と差別に直面しました。
スティーブから「これが今の世の中なんだ」と諭されながらも、ダイアナは屈することなく真っ直ぐに信念を貫こうとします。時代錯誤とも言える彼女の潔さが、周囲の人々を次第に魅了していきます。

戦地で「アレス=ルーデンドルフ将軍」を追うダイアナ

ダイアナはスティーブたちと共に欧州大陸の戦地へと乗り込みます。ドイツ軍の銃弾をものともせず、塹壕を飛び越えて敵陣へ肉薄する彼女の勇姿は、味方の兵士たちに希望を与えました。
やがて一行はドイツ軍の新型兵器工場へ潜入。そこではガスマスクでは防げない、恐るべき毒ガス兵器が生産されていました。そして、その計画の中心にいるのがルーデンドルフ将軍だと知ったダイアナは、彼こそがアレスに違いないと確信するのです。

和平を阻むアレスの企みが明らかに

ルーデンドルフとの対決の末、ダイアナはついに彼を倒すことに成功します。しかし戦争はなお続いており、真の平和は訪れません。愕然とするダイアナの前に、イギリス軍の「サー・パトリック」が姿を現しました。
優しい言葉を装いながら、実はパトリックこそが、戦争と人間の邪悪さを糧とする本当のアレスだったのです。ルーデンドルフを利用し、影から戦争を引き起こしていた黒幕が、ここに明らかになりました。

あらすじ④愛と正義の結末、ワンダーウーマンの「真実の力」

絶望の淵で見出した、人間を信じる希望

人間の本性は醜く、戦争こそが真理だとアレスに言い放たれ、ダイアナの心は揺らぎます。しかし、スティーブの真摯な言葉と勇気ある行動によって、彼女は人間の美しさと可能性を思い出すのです。
大切な人を失った悲しみは深く重いものでしたが、ダイアナはその痛みを新たな希望の力に変えていきます。スティーブへの愛を胸に、彼女はアレスとの最終決戦に臨むのでした。

怒りを乗り越え、愛の力で平和を勝ち取る

アレスとの戦いの最中、ダイアナは愛するスティーブを失ってしまいます。怒りと悲しみに呑まれそうになる彼女でしたが、ふとスティーブから託された言葉を思い出します。
戦争の悲劇の中にあっても、愛を信じて戦い抜こうとする一人一人の尊い想いに、ダイアナは人間の美しさを見出すのです。怒りに支配されるのではなく、優しさと慈愛の心を胸に、彼女はアレスに立ち向かいます。
ダイアナの放つ強大な力の前に、アレスは打ち破られ、長きに渡った戦いに終止符が打たれました。
戦争のない平和な世界を勝ち取ったのです。それこそが、真のワンダーウーマンの勝利でした。

21世紀を生きるダイアナ、新たな戦いへ

時は流れ、現代のダイアナが100年前の1枚の写真を眺めています。その中のスティーブの姿を見つめ、彼を偲ぶ彼女の瞳は穏やかで美しい光を湛えています。
彼から教わった愛の価値を、これからも守り続けていく。正義のために戦い、弱き者たちを護っていく。それこそがワンダーウーマンの、ダイアナ・プリンスの普遍的な使命なのです。
数々の苦難を乗り越え、愛と正義を胸に歩み続ける不屈のヒロイン。その輝かしい勇姿で、映画は感動的なフィナーレを迎えるのでした。

「ワンダーウーマン」が示す現代的なメッセージ

ワンダーウーマンの物語は、男性中心のヒーロー観を塗り替える画期的な作品と言えるでしょう。男性優位の価値観が色濃く反映されていた20世紀初頭の戦時下にあって、ダイアナは感情豊かで慈愛に満ちた女性らしさを武器に戦場を駆け抜けます。
純粋で強い正義感を持つ彼女の生き様は、時代を越えて現代の女性たちにもエールを送っているようです。自分らしく生きることの尊さ、弱い立場の人々に寄り添う優しさの重要性を、ワンダーウーマンは体現しているのです。
また、本作は愛と平和の価値を力強く訴えかける普遍的なメッセージ性を持っています。憎しみの連鎖に終止符を打ち、愛を信じ続ける勇気こそが世界を変える原動力になる。ダイアナの葛藤と覚醒の物語は、そんな真理をまざまざと示してくれました。
ヒロインの活躍と成長の軌跡は、男女問わず多くの観客の心を打つことでしょう。続編への期待も高まる中、現代社会に立ち向かう正義のシンボルとして、ワンダーウーマンがこれからも世界中の人々を鼓舞し続けてくれることを願ってやみません。