『ParadiseKiss』は、高校生の早坂紫が仲間と出会い、恋と夢に向き合う中で自分らしく生きる勇気を得ていく成長物語です。
ファッションへの情熱を胸に、等身大の登場人物たちが織りなすまぶしくも切ない青春模様は、今を生きる全ての人の心に響くでしょう。
自分の人生と真摯に向き合うことの尊さを教えてくれる、10代女子必読の1冊をご紹介します。
あらすじ前半 進学校女子高生の平凡な日常が、出会いで一変
主人公・早坂紫の高校生活
物語の主人公、早坂紫は都内の私立進学校・清栄学園に通う高校3年生の女の子です。父親は仕事の都合で地方に単身赴任中で、紫は母親と中学生の弟との3人暮らし。成績優秀で真面目な性格の紫ですが、受験勉強に明け暮れる毎日に、漠然とした疑問を感じるようになっていました。 「このまま勉強だけの日々を過ごして、本当に幸せになれるんだろうか…」 ただ漫然と、目の前の課題をこなし続ける日々に、不安と虚しさを抱えていた紫。そんな彼女の日常は、ある運命的な出会いによって大きく変わることになります。
ファッション専門学校生4人組「ParadiseKiss」との運命的な出会い
ある日の放課後、いつものように下校していた紫は、突然見知らぬ青年に声をかけられます。話を聞けば、彼は矢沢芸術学院ファッション専門学校の学生・小泉譲二。通称「ジョージ」。 個性的なメンバーが集まった彼のチーム「ParadiseKiss」では、櫻田実和子、永瀬嵐、山本大助(イザベラ)らが在籍。学園祭に向けたファッションショーの準備を進めており、そのショーのモデル候補として、紫にスカウトを持ちかけてきたのです。 「え…私がモデル…？」 戸惑う紫でしたが、ジョージの真剣な眼差しに心揺さぶられ、交換した連絡先に何度もメッセージが届くようになります。勉強一筋だった紫の日常に、新しい風が吹き込み始めた瞬間でした。
あらすじ後半 大人の世界に目覚める紫。初めての恋とモデルの夢
「ParadiseKiss」リーダー・ジョージに惹かれる紫
ParadiseKissのアトリエに通い始めた紫は、自由な校風とメンバーたちの魅力にすっかり引き込まれていきます。中でも、天才的なセンスを持つジョージに強く心惹かれるように。 一方のジョージは、紫に好意を寄せつつも、マイペースすぎる態度で紫を振り回すことも。そんなジョージに翻弄されながらも、次第にジョージへの想いを募らせる紫。 「こんな気持ちになったのは、初めて…」 紫は生まれて初めて、自分の気持ちに正直になる勇気を持ち、ジョージとデートを重ねるようになります。初めての恋に酔いしれる紫でしたが、一方でファッションショーの本番が近づいてきていました。
学園祭ファッションショーのモデル体験
勉強とショーの練習に忙殺される日々。それでも、ショーに向けて全力で頑張る紫の姿がありました。 「モデルになって、ステージに立ちたい！」 ランウェイを歩く度に、自分の可能性の広がりを感じる紫。ジョージへの恋心と、新しい夢への高揚感に胸を膨らませます。 一方、そんな紫の変化を快く思わない母・保子との衝突も増えていきます。それでも紫は、仲間と一緒にショーを作り上げる充実感を胸に、練習に打ち込みます。 そして学園祭当日。ParadiseKissのファッションショーは大成功を収めました。ステージ上でスポットライトを浴びた紫は、自分の未来に向けて踏み出す新しい一歩を、力強く刻んだのです。
まとめ：夢を信じ、自分らしく生きる勇気をくれる作品
『ParadiseKiss』は、夢や恋愛、将来への不安を抱える10代の女の子の成長物語です。 主人公・紫の姿を通して、夢を追うことの大切さ、自分の人生を選び取る勇気、何があっても前を向いて生きる強さを教えてくれます。 また、ParadiseKissメンバーとの濃密な青春時代は、恋も友情も全力で向き合うことの素晴らしさ、かけがえのなさを私たちに気づかせてくれるでしょう。 ファッションの世界を舞台に、等身大の登場人物たちが織りなすひたむきでまぶしい物語。 『ParadiseKiss』は、夢を信じ、自分らしく生きることの勇気と希望を与えてくれる作品です。人生の岐路に立つ全ての人に、ぜひ手に取ってもらいたい1冊です。
