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谷崎潤一郎の短編小説「春琴抄」。盲目の奏者・春琴と、彼女に仕える佐助の切ない恋物語です。美と愛と死が交錯する本作は、まさに谷崎文学の真髄とも言える作品。この記事では、「春琴抄」のあらすじをネタバレありで時系列順に解説していきます。谷崎ワールドの入り口に、是非ご一緒に立ってみませんか。
春琴抄のあらすじ〜時系列順で物語の流れを解説!〜
谷崎潤一郎の短編小説「春琴抄」は、盲目の三味線奏者・春琴と、彼女に憧れて三味線を始める佐助の切ない恋物語です。ここでは、物語のあらすじを時系列順に追いながら、二人の関係性の変化と物語の見所を解説していきます。
春琴の才能と失明
春琴は容姿端麗で、幼少期から舞の才能を持っていました。しかし、9歳の時に病気により視力を失い、三味線を学び始めることになりました。彼女は三味線においても類稀な才能を発揮しました。
佐助の師弟入り
春琴に仕えていた佐助は、彼女の三味線の腕前に影響を受け、自らも三味線を学び始めます。春琴は厳しい師匠で、稽古中には激しい言葉が飛び交いました。それにも関わらず、佐助は春琴のもとでの学びを心待ちにするようになりました。
春琴の妊娠と出産
ある日、春琴が妊娠していることが明らかになりました。周囲は二人の関係を疑いましたが、春琴と佐助はその関係を否定し、結婚もしませんでした。結果として春琴は佐助に似た子供を出産し、里子に出しました。
佐助の献身と春琴の成功
春琴が三味線奏者として独立した後も、佐助は彼女に仕え続けました。春琴の才能は広く認知され、彼女のもとには多くの弟子が集まるようになりました。その中には利太郎という名家の息子もおり、彼は春琴の美貌に惹かれて弟子入りしましたが、厳しい稽古により怪我を負いました。
悲劇の展開
春琴の屋敷に侵入者が侵入し、彼女は顔に熱湯をかけられて重傷を負いました。この事故により、春琴は佐助に顔を見られたくないと感じ、彼を遠ざけました。しかし、春琴への愛情から、佐助は自らの目を針で刺して失明し、その後も春琴に仕え続けました。
人生の終焉と佐助の最後
春琴は晩年に脚気を患い、62歳で亡くなりました。春琴の死後も佐助は独身を貫き、他の女性との関係を持たずに生きました。彼は春琴の命日に合わせて21年後に亡くなりました。
以上が「春琴抄」のあらすじです。登場人物たちの哀切な想いが胸を打つ物語は、今なお多くの読者を魅了してやみません。