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ボーン・スプレマシーの基本情報
「ボーン・スプレマシー」は、2004年に公開されたアメリカ合衆国のサスペンス・アクション映画です。前作「ボーン・アイデンティティー」の続編で、マット・デイモン主演、ポール・グリーングラス監督により制作されました。上映時間は108分。
原作はロバート・ラドラムのスパイ小説ですが、映画のストーリーはオリジナルです。脚本はトニー・ギルロイとブライアン・ヘルゲランドが担当。音楽はジョン・パウエル、撮影はオリヴァー・ウッドが手掛けました。
主なキャストはマット・デイモン(ジェイソン・ボーン役)の他、ブライアン・コックス(ワード・アボット役)、カール・アーバン(キリル役)、ジョアン・アレン(パメラ・ランディ役)など豪華俳優陣が出演。製作はフランク・マーシャルとパトリック・クローリー、ポール・L・サンドバーグが務め、配給はユニバーサルスタジオが担当しました。
全世界での興行収入は2億8,850万ドルを記録。2002年の「ボーン・アイデンティティー」に続くヒットとなり、2007年には次作「ボーン・アルティメイタム」が公開されました。
ボーン・アイデンティティからのストーリーの流れ
「ボーン・スプレマシー」を楽しむためには、前作「ボーン・アイデンティティー」のストーリーを押さえておく必要があります。
主人公のジェイソン・ボーンは、地中海で意識不明の状態で発見された元CIAエージェントです。しかし彼は記憶を失っており、自分が何者なのかもわかりません。本作のタグラインにもなっている通り「記憶がなくても、本能は忘れない」状態だったのです。
ボーンは恋人マリーとともに自分の素性を探る中で、かつてCIAの極秘作戦「トレッドストーン」に関わっていたこと、そこで暗殺者として訓練されていたことを知ります。そして事件の黒幕と対決した末に真実を突き止め、最終的にマリーと平穏な生活を手に入れるのでした。
「ボーン・スプレマシー」は、そんなボーンとマリーの新たな日常から物語が始まります。
ボーン・スプレマシーのあらすじを時系列で完全解説!
事件の発端 – ゴアでの暮らしと再び始まる追跡
前作から2年後、ジェイソン・ボーンとマリーはインドのゴアで平穏な日々を過ごしていました。しかし、ボーンは未だ記憶を完全に取り戻しておらず、時折以前の悪夢にうなされる日々を送っています。
一方、ベルリンではとある事件が起きます。CIAのエージェント殺害事件です。現場には、なんとボーンの指紋が残されていました。この事実を知ったCIAのパメラ・ランディとウォード・アボットは、即座にボーン捜索を開始。ボーンは再び追われる身となってしまいます。
さらに、ロシアの秘密工作員キリルもまた、オリガルヒ・グレツコフからの命を受け、ボーン抹殺に動き出します。平穏だった日常は、一変してしまうのです。誰が何の目的でボーンを追うのか。新たな陰謀が渦巻く中、ボーンの逃亡劇が始まります。
ジェイソン・ボーンの再起
ゴアでの平穏な生活は長くは続きませんでした。ボーンの居場所を突き止めたキリルの襲撃により、マリーは命を落としてしまいます。彼女の死を目の当たりにしたボーンは、復讐心に燃え立ちます。
真相を求め、ボーンはまずナポリへ向かいます。そこで彼は、かつての上司コンクリンから真実を聞き出そうとします。しかし時既に遅く、ボーンはCIAから追われる身であることをランディから知らされます。
さらに、かつてのサポート役だったニッキー・パーソンズとの再会で、衝撃の事実が発覚します。ボーンを追うアボットは、実はコンクリンの上司だったのです。
自らの記憶を取り戻し、真実を明らかにするため、ボーンは単身ベルリンへ向かいます。危険な任務に立ち向かうボーンの孤独な戦いが、今始まろうとしていました。
CIAとの対決
ベルリン到着後、ボーンはCIAの拠点を突き止めます。そこで彼はニッキーを誘拐し、彼女からアボットに関する重要な情報を聞き出すことに成功。さらに、7年前に自分がネスキーを暗殺していた記憶も取り戻します。
一方CIAでは、ボーン追跡の最中に殺されたエージェント殺害事件について、ダニー・ゾーンが疑問を呈します。しかしそれを知ったアボットはゾーンを殺害し、隠蔽を図ります。
そんな中、ボーンはアボットのホテルに忍び込み、彼から事件の真相を聞き出すことに成功します。一連の事件は、アボットとグレツコフによる陰謀だったのです。2000万ドルを横領するために、ボーンに罪をなすりつけ、口封じのためマリーの殺害まで指示していたのでした。
これらの事実をボーンに知られ、告発されることを恐れたアボットは、自ら命を絶ちます。ボーンとCIAの対決は、予想外の結末を迎えたのでした。
クライマックス – 復讐と再生
事件の全容を知ったボーンは、真の黒幕グレツコフへの復讐を誓い、モスクワへ向かいます。そこでキリルから奇襲を受けるも、壮絶なカーチェイスの末に撃退することに成功。グレツコフは警察に逮捕され、ボーンの復讐は遂げられました。
ボーンはその後、ネスキーの娘イレーナのもとを訪れます。彼女に両親を殺害したのは自分であること、母親が父親を殺して自殺したのは事実ではないことを打ち明け、許しを請います。
ニューヨークでは、ランディがボーンの元へ連絡を取ってきます。そこでボーンは、自身の本名が「デビッド・ウェッブ」であることを教えられるのです。
ボーンはランディに「少し休ませてくれ」と告げ、デビッドと名乗って姿を消します。これまでのジェイソン・ボーンを脱ぎ捨て、新しい人生を始めようとしているのでしょう。彼の旅は、まだ始まったばかりなのかもしれません。
ボーン・スプレマシーの見どころ
「ボーン・スプレマシー」の大きな見どころは、なんといってもアクションシーンの進化です。特にモスクワの市街地を舞台にしたカーチェイスは圧巻の出来栄え。スピード感溢れる展開に息をのむこと間違いなしです。
また本作は、ボーンとマリーの微妙な心理や関係性の変化を丁寧に描いています。平穏な暮らしの中で徐々に距離を感じ始める二人。しかしマリーを失ったことでボーンの内に複雑な感情が芽生えていきます。
スパイ映画の定番でもあるCIA内部の派閥争いや、諜報活動の裏側にも切り込んでいくのが本作の特徴。二重スパイの存在や、組織に潜む陰謀が次々と暴かれていきます。
アクションとヒューマンドラマの絶妙なバランス、緊迫感溢れる物語の運びは、シリーズの中でも特に高く評価されています。マット・デイモンの熱演ぶりも見どころの一つ。彼の演技によって、ボーンのキャラクターに深みが与えられています。
ラストの盛り上がりと、再生を予感させるようなエンディングも印象的。次なるシリーズ作品への期待が高まる、まさに期待通りの仕上がりと言えるでしょう。
まとめ
「ボーン・スプレマシー」は、前作「ボーン・アイデンティティー」で示されたシリーズの潜在能力を最大限に引き出した作品と言えるでしょう。記憶を失った主人公ジェイソン・ボーンが、再び過去に追われる姿を描いた本作は、アクション、サスペンス、人間ドラマが絶妙に融合したエンターテイメント作品の新境地を切り拓きます。
恋人マリーを失った喪失感、真実を知りたいという強い意志、仲間の裏切りへの怒り。ボーンの内面に渦巻く感情が、作品に奥行きを与えています。心理描写の繊細さは、シリーズの中でも特筆すべき点でしょう。
同時に、スリリングな展開と緻密な構成力も本作の魅力。アクションシーンは、迫力&スピード感が大幅にアップグレード。都市を舞台にしたカーチェイスは息をのむような臨場感を演出します。
社会派要素として、CIAという情報機関の裏側を垣間見せるストーリーにも注目。権力に翻弄される個人の姿が浮き彫りになります。
ラストシーンでは、新たな旅立ちを暗示するボーンの姿が印象的。シリーズの新章への期待を高めてくれる、絶妙の終わり方だと言えます。
「ボーン・スプレマシー」は、エンターテイメント性と作品性を高いレベルで両立させた、現代アクション映画の傑作。心躍る興奮と同時に、深い感動を味わえる一本です。ぜひご覧ください。