映画「シャーロットのおくりもの」のあらすじと見どころを解説【ネタバレあり】

映画「シャーロットのおくりもの」の基本情報

「シャーロットのおくりもの」は2006年に公開されたアメリカの児童文学を原作とする映画作品です。監督はゲイリー・ウィニック、脚本はスザンナ・グラント、ケイリー・カークパトリックが務めました。主要キャストは次の通りです。

  • ウィルバー役:ドミニク・スコット・ケイ(声の出演)
  • シャーロット役:ジュリア・ロバーツ(声の出演)
  • テンプルトン役:スティーヴ・ブシェミ(声の出演)
  • ファーン役:ダコタ・ファニング

制作はパラマウント映画、ウォルデン・メディア、ニコロデオン映画が行い、配給はパラマウント映画が担当しました。上映時間は約97分です。

「シャーロットのおくりもの」のあらすじ【ネタバレあり】

物語の導入部

ある春の夜、ファーンの家では11匹の子豚が誕生しました。うち一番小さかった子豚を父親が処分しようとしましたが、ファーンが育てると申し出ます。ファーンは子豚をウィルバーと名付け、まるで人間の赤ちゃんのように可愛がって育てました。しかし大きくなったウィルバーは、向かいのザッカーマン農場に売られることになります。

ウィルバーとシャーロットの出会い

農場に来たウィルバーは、様々な動物たちに話しかけますが打ち解けられません。そんな中、一匹の蜘蛛シャーロットがウィルバーの話し相手になります。蜘蛛は嫌われる存在でしたが、ウィルバーと仲良くする姿を見て他の動物たちとも打ち解けていきます。

ウィルバーの危機

楽しい農場生活を送るウィルバーでしたが、ネズミのテンプルトンからクリスマスには食肉にされる運命だと聞かされショックを受けます。それを知ったシャーロットは、ウィルバーを救う方法を考え始めます。

シャーロットの奇跡

シャーロットはウィルバーを救うため、自らの巣に「特別なブタ」という言葉を綴りました。この奇跡は町中に広まり、大勢の人々が農場に訪れるようになります。シャーロットはその後も様々な言葉を綴り、ウィルバーに注目が集まるよう計らいます。

品評会での出来事

ファーンはウィルバーを町の品評会に出すことを提案します。優勝すれば命が助かると考えたのです。品評会では別のブタが優勝しそうでしたが、ウィルバーが逆転優勝を果たします。しかしその直後、シャーロットが産卵のために力尽きてしまいます。

ウィルバーとシャーロットの子孫

悲しみに暮れるウィルバーでしたが、テンプルトンと共にシャーロットの卵を農場に持ち帰ります。そして春が来ると、卵からシャーロットの子供たちが誕生。ウィルバーはその後も農場で幸せに暮らし続けました。

「シャーロットのおくりもの」の登場人物

ウィルバー

主人公の子豚。ファーンに命を救われて以来、明るく無邪気な性格をしています。農場ではシャーロットと深い絆を結びます。

シャーロット

ウィルバーの親友となる蜘蛛。賢くて優しい性格で、巣に文字を綴る能力を持っています。ウィルバーの命を救うために尽力します。

テンプルトン

農場に住むネズミ。最初はウィルバーに冷たくしますが、次第に仲間意識を持つようになります。がつがつした性格ですが憎めないキャラクターです。

ファーン

ウィルバーの元の飼い主である少女。動物思いの優しい性格をしており、ウィルバーを守るためにザッカーマン農場にもよく顔を出します。

「シャーロットのおくりもの」の見どころ

動物たちの友情や生と死のテーマ

この作品の大きな魅力は、人間ではなく動物たちの交流が物語の中心になっている点です。特に蜘蛛のシャーロットが丁寧に描かれ、ウィルバーとの友情はとてもあたたかいものです。それだけでなく、「家畜は食べられるのが当然」と考える大人の価値観と「命はかけがえのないもの」と考える子供の価値観の対比も印象的。動物を通して「生」について考えさせられる作品と言えるでしょう。

作品の魅力や映像表現の特徴

本作の動物キャラクターは非常にリアルかつ魅力的に描かれています。まるで本当に動物が話しているかのような自然な口パクと表情、所作の数々は見事の一言。中でもシャーロットの糸を使った文字の表現は圧巻で、ファンタジー色を感じさせない繊細なCGが用いられています。さらに童話らしいメルヘンチックな色使いや、どこか懐かしさを感じさせるザッカーマン農場の風景描写も美しく、見ているだけでほっこりさせられます。

まとめ

「シャーロットのおくりもの」は、蜘蛛とブタという一風変わった組み合わせながら、友情や命の尊さを描いた感動作です。リアルな動物キャラクターによる心温まる交流と、童話のような優しい世界観は子供から大人まで幅広く楽しめるはず。PG指定を受けているので、蜘蛛が苦手な方以外はご家族揃って鑑賞されることをおすすめします。きっと「いのち」について考えるきっかけになるでしょう。