心揺さぶる感動の物語!映画『僕のワンダフル・ライフ』のあらすじと見どころを犬視点で解説

『僕のワンダフル・ライフ』ってどんな映画?

人生の目的を探す犬の主人公

『僕のワンダフル・ライフ』は、犬の主人公が生まれ変わりを繰り返しながら、自分の存在意義を探していく物語です。主人公の犬は、レトリバー、ジャーマン・シェパード、コーギーなど、様々な犬種に生まれ変わり、それぞれの犬生で飼い主や仲間と深い絆を結びます。犬の視点から描かれる人間ドラマは、笑いあり涙ありの感動作となっています。

アカデミー賞®ノミネート監督が描く感動作

本作の監督を務めたのは、『ギルバート・グレイプ』や『チョコレート』などで知られるスウェーデン出身のラッセ・ハルストレム。アカデミー賞にもノミネートされた実力派監督が、犬と人間の絆を丁寧に描き出します。美しい映像と音楽にも注目です。

『僕のワンダフル・ライフ』のあらすじ【ネタバレあり】

1回目の犬生 – 早すぎる別れ

野良犬として生まれた主人公の最初の犬生は、あっけなく終わってしまいます。生後間もなく保健所に連れて行かれ、安楽死されてしまったのです。「生きることの意味はなんだったのだろう」と、大きな疑問を抱えたまま、主人公は次の犬生へと旅立ちます。

2回目の犬生 – イーサンとの出会い

2度目の犬生でレトリバーとして生まれた主人公は、少年イーサンと運命的な出会いを果たします。「ベイリー」と名付けられた主人公は、やんちゃなイーサンの相棒となり、楽しい日々を過ごします。しかし、イーサンの家庭には問題があり、父親のアルコール依存が原因で、やがて離婚へと至ってしまいます。傷ついたイーサンを慰め、支え続けたベイリーでしたが、イーサンが大学へ進学する頃、ベイリーは天寿を全うします。最期はイーサンに見守られながら、安らかに息を引き取りました。

3回目の犬生 – 警察犬エリーとして

3度目の犬生では、警察犬のジャーマン・シェパード「エリー」として生まれ変わります。相棒の警官カルロスとともに、数々の事件の解決に貢献します。ある日、少女が誘拐される事件が発生。エリーは容疑者を追跡しますが、銃撃戦の末、負傷してしまいます。それでも少女を無事に救出することができ、エリーは英雄として称えられました。

4回目の犬生 – 女子大生マヤのペットに

4度目はコーギーの「ティノ」として生まれ変わります。女子大生マヤの愛犬となったティノは、マヤの恋愛や結婚、出産までを見守ります。穏やかな日々を過ごすティノでしたが、高齢となり病気がちに。ティノの後を追うようにして、マヤの飼っていたもう1匹の老犬ロキシーも息を引き取ります。

5回目の犬生 – イーサンとの再会

最後の5度目の犬生は、大型犬のセントバーナード「バディ」。ところが飼い主の女性ウェンディのパートナーから虐待を受け、ある日捨てられてしまいます。さまようバディでしたが、ふとしたきっかけでイーサンの住む農場へとたどり着きます。50代となったイーサンと再会を果たしたバディは、ようやく自分が生まれ変わりの「ベイリー」だったことをイーサンに伝えようとします。果たして、イーサンはバディの思いに気付くのでしょうか。

キャストとスタッフ

主要キャスト

  • デニス・クエイド – イーサン(大人)役
  • K・J・アパ – イーサン(10代)役
  • ブリット・ロバートソン – ハンナ(10代)役
  • ペギー・リプトン – ハンナ(大人)役
  • ジョシュ・ギャッド – 犬の声優

主なスタッフ

  • 監督 – ラッセ・ハルストレム
  • 製作 – ギャヴィン・ポローン
  • 脚本 – W・ブルース・キャメロン、マヤ・フォーブスほか
  • 原作 – W・ブルース・キャメロン『野良犬トビーの愛すべき転生』
  • 音楽 – レイチェル・ポートマン

『僕のワンダフル・ライフ』の見どころ3選

切なくも温かい感動のストーリー

『僕のワンダフル・ライフ』の何より大きな魅力は、愛犬の視点から描かれる感動のストーリーです。何度も生まれ変わりながらも、自分の存在意義を模索し続ける姿は、人間の普遍的なテーマとも重なり合います。飼い主との別れ、新しい出会い、絆の深まりなど、切なくも温かいエピソードの数々が、思わず涙を誘います。

犬視点から描かれる人間ドラマ

犬の主人公の視点から描かれるのは、人間たちのドラマでもあります。イーサンの家庭の問題や、警官カルロスの仕事ぶり、マヤの恋愛と結婚。それぞれの場面で、人間たちの喜怒哀楽が丁寧に描かれていきます。犬の何気ない仕草や表情が、人間関係の機微を浮き彫りにしていくさまは、犬好きにはたまらないでしょう。

全ての命に意味があると伝えるメッセージ性

「生まれ変わりを繰り返す犬」という設定を通して、本作が問いかけるのは、「生きることの意味」です。最初こそ短い犬生でしたが、その後何度も生まれ変わることで、主人公はかけがえのない経験を重ねていきます。イーサンとの再会を果たした時、一匹の犬が歩んできた道のりの意味が胸に迫ります。全ての命には、愛すべき意味があるのだと気付かされるはずです。

『僕のワンダフル・ジャーニー』という続編も

続編のあらすじ

『僕のワンダフル・ライフ』には、2019年に続編となる『僕のワンダフル・ジャーニー』が公開されています。今作では、バディの孫娘にあたる犬が主人公となり、イーサンの孫娘CLと出会います。自分がバディの生まれ変わりであると気づいた主人公は、おじいちゃんのイーサンの願いを叶えるため、CLを助ける使命を帯びることになります。

続編の見どころ

『僕のワンダフル・ライフ』からさらに広がる物語の世界を楽しめるのが続編の魅力です。おなじみのイーサンが登場するほか、新たな犬や人間との触れ合いも。記憶を受け継ぐ犬の設定をうまく活かしながら、世代を超えて紡がれる感動のストーリーは見ごたえ十分です。前作のファンはもちろん、続編単体でも十分楽しめる作品に仕上がっています。

まとめ:人生の意味を問いかける感動作

犬が生まれ変わりを繰り返すという設定を通して、生きることの意味を問いかける『僕のワンダフル・ライフ』。アカデミー賞ノミネート監督ラッセ・ハルストレムによる繊細な演出と、美しい映像美にも注目の1作です。何気ない犬の仕草の1つ1つから、大きな感動が生まれるのは、動物の魅力が存分に活かされた証。飼い主を愛する一途な姿は、犬好きの心を揺さぶること間違いなしでしょう。伏線の回収や感動の結末にも納得の、極上の泣ける映画です。続編『僕のワンダフル・ジャーニー』もあわせてチェックして、かけがえのない命の意味を噛みしめてみてはいかがでしょうか。