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はじめに
2024年1月から放送されたフジテレビ系木曜劇場「大奥」は、江戸中期の大奥を舞台に、徳川将軍家と朝廷の狭間で揺れる愛と野望の物語。主演は小芝風花、共演に亀梨和也、西野七瀬ら豪華俳優陣が集結。原作は津野海太郎による同名の時代小説だが、ドラマでは”愛”をテーマに、新たな「大奥」世界が創り上げられた。ここでは各話のあらすじとともに、本作の見どころを紹介する。※以下、ネタバレを含むためご注意ください。
登場人物紹介
倫子(小芝風花)
東山天皇の皇子・閑院宮直仁親王の娘で、将軍徳川家治の正室となる公家の姫。優しく真っ直ぐな性格だが、大奥での様々な試練に翻弄される。
徳川家治(亀梨和也)
第10代将軍。聡明で幕府再興を目指すが、側用人の田沼意次に弱みを握られ苦悩する。妻・倫子との関係にも葛藤を抱える。
お品(西野七瀬)
倫子の付き人で最も信頼できる存在。倫子を支え続けるが、彼女の本心には気づいていない。
お知保(森川葵)
家治の側室となる御中臈。松島の部下として倫子に嫌がらせを続ける。
松平定信(宮舘涼太)
家治の従兄弟で倫子の幼馴染。家治と倫子の関係を複雑な思いで見守る。
田沼意次(安田顕)
側用人で、出世欲と権力欲の塊。松島と手を組み、幕府を思うがままに操ろうとたくらむ。
松島の局(栗山千明)
大奥総取締で、大奥と幕閣の実権を握る野心家。
各話のあらすじを簡潔に紹介
第1話
公家の姫・倫子は、徳川家治との政略結婚のため江戸城へ。豪華絢爛な婚儀の一方で、倫子を待ち受ける大奥の洗礼とは。
第2話
大奥での過酷な日々に耐える倫子。そんな中、武家の娘で家治の側室となったお知保から、容赦ない嫌がらせを受ける。
第3話
将軍継嗣問題が浮上し、倫子にも家治との子作りを求める声が。そこへ倫子の幼馴染・定信が登場する。
第4話
お知保が家治の側室となり、さらに大奥での立場を脅かされる倫子。一方、家治にも子作りへのプレッシャーが。
第5話
倫子は家治の側室・お知保への御渡りに苦悩。松島や田沼は家治と倫子を引き離そうと企み、田沼は倫子の手紙の相手・信通を武家伝奏に就任させる。信通は倫子に、母の病と京への帰還を促す。
第6話
お知保が男子を出産し、松島らはさらに倫子を追い詰める。そんな中、倫子自身にも異変が。
第7話
倫子に子ができないのは、定信の指示で、お梅が薬草入りのお香をすり替えたためだった。家治は、倫子を陥れたのは誰かを調べると言い、松島を疑う。
第8話
無事出産した倫子だったが、子は夭折してしまう。お品にも秘密があることを知り、ショックを受ける。
第9話
浜御殿で定信と会った倫子は励まされ、世継ぎが家基に決まったと聞く。一方、貞次郎が選ばれなかったことを責められた田沼は、家基を消す考えを口にする。定信に慰められた倫子だが、大奥に戻ると騒動が起きていた。
第10話
定信から衝撃の事実を告げられる倫子。実は家治には将軍の座に就く資格がないという。幕閣の権力闘争が激化する中、2人は苦悩する。
最終話
自らの出生の秘密を知った家治は、覚悟を決める。倫子もまた、夫を支えることを誓う。2人の”愛”の行方やいかに。
まとめ
権謀術数渦巻く大奥を舞台に、愛と野望が交錯する人間ドラマ
「大奥」は、将軍の妻となった公家の姫・倫子が、階級社会の頂点に立つ側室や女官たちの陰謀渦巻く大奥で、己の信念と愛を貫く姿を描いた宮廷ドラマ。権力闘争のただ中で翻弄される2人の切ない愛模様に、胸が締め付けられる。
現代女性の共感を呼ぶヒロイン・倫子の生き様
小芝風花演じる倫子は、時代の制約の中で懸命に生きる1人の女性。妻として、母として、自分らしく生きようとする姿は現代女性にも通じるものがあり、等身大のヒロインとして感情移入しやすい。彼女の成長物語でもある。
家治との間に芽生える実りある関係
政略結婚から始まった倫子と家治の関係は、すれ違いと誤解の連続。それでも徐々に芽生える信頼と絆が、ラストに花開く。亀梨和也が熱演する家治の苦悩と覚悟、そして2人を見守る宮舘涼太演じる定信の切ない思いも見どころだ。