「マレフィセント」ってどんな映画？基本情報まとめ
「マレフィセント」は、2014年に公開されたディズニー製作のダークファンタジー映画です。アニメーション映画「眠れる森の美女」の悪役・マレフィセントの知られざる物語を実写映画化した作品で、監督はロバート・ストロンバーグ、主演はアンジェリーナ・ジョリーが務めました。全世界興行収入は7億5,853万ドルを記録する大ヒット作となりました。
本作は、ディズニーの名作アニメを、悪役の視点から再解釈するという斬新な試みが話題を呼びました。マレフィセントを演じたアンジェリーナ・ジョリーの美しくも妖しげな姿や、ヒロインのオーロラ姫役を務めた新鋭エル・ファニングの透明感のある演技にも注目が集まりました。
マレフィセントのあらすじを簡潔に！【ネタバレあり】
はじまりのシーン
人間の世界と妖精の世界が隣り合わせに存在する中、妖精の国ムーアの守護者として平和に暮らすマレフィセント。ある日、人間の王国の少年ステファンと出会い、やがて2人は恋に落ちます。
物語の転機
しかし、大人になったステファンは、王位継承のチャンスを掴むため、マレフィセントを裏切ります。彼女の翼を切り落としたステファンは、それを証拠に王の側近となります。傷ついたマレフィセントの心には、人間への憎しみが芽生えます。
オーロラ姫誕生とマレフィセントの呪い
ステファンが王となり、娘のオーロラ姫が生まれます。洗礼式に乗り込んだマレフィセントは、姫に「16歳の誕生日に紡ぎ針に指を刺して眠りにつく」という呪いをかけます。呪いを解く方法は「真実の愛のキス」のみ。しかしマレフィセントは、真実の愛などないと信じていました。
16年後、呪いが成就するとき
オーロラ姫は、マレフィセントに見守られながら、森の奥で妖精たちに育てられます。16歳の誕生日、オーロラ姫は森から城に戻りますが、呪いはその通りに成就してしまいます。
真実の愛のキスとは
眠るオーロラ姫にキスをしたのは、彼女を愛したフィリップ王子ではありませんでした。それは、彼女を守り、導いてきたマレフィセントだったのです。目覚めたオーロラ姫とマレフィセントは、人間と妖精それぞれの世界の架け橋となるのでした。
マレフィセントのキャラクター解説｜ディズニーヴィランズの代表格
マレフィセントの経歴と性格
もともとムーアに住む善良な妖精だったマレフィセントは、人間の少年ステファンと恋に落ちます。しかし彼に裏切られ、翼を奪われた経験から、人間を憎むようになります。その強い憎しみから、オーロラ姫に呪いをかけるなど、悪行に手を染めていきます。
しかし本質的には、愛する者を守るために戦う、強くて優しい心の持ち主。オーロラ姫を見守るうちに、彼女に愛情を抱くようになり、自らの呪いを解こうと奮闘します。
ディズニー作品における存在感
マレフィセントは、1959年公開のディズニーアニメーション「眠れる森の美女」で初登場しました。鬼気迫る表情と邪悪な角型の頭飾りが特徴的で、ディズニー悪役の中でも最も有名なヴィランズの1人として知られています。
「マレフィセント」で、悪役としてだけでなく、一人の妖精としての苦悩や葛藤が丁寧に描かれたことで、キャラクターの新たな魅力が引き出されました。アンジェリーナ・ジョリー演じるマレフィセントは、悪役という枠を超えた、複雑で深みのあるキャラクターとして高く評価されています。
眠れる森の美女とマレフィセントの違いは？原作との比較
ストーリー展開の違い
「マレフィセント」は、「眠れる森の美女」のオリジナルストーリーをベースにしつつ、大きく異なる展開を見せます。アニメ版では単なる悪役だったマレフィセントの過去や内面が掘り下げられ、オーロラ姫との関係性も変化します。
また、「真実の愛のキス」が意味するものが、原作とは異なる解釈になっているのも特徴です。王子のキスではなく、マレフィセント自身の愛の力によって呪いが解かれるという展開は、本作オリジナルの設定です。
マレフィセントの描かれ方の違い
アニメ版のマレフィセントは、純粋な悪として一方的に描かれていました。一方、本作では彼女の生い立ちや心情にまで踏み込み、悪役になるに至った背景を丁寧に描いています。
また、愛するものを守るために呪いをかけ、後にそれを解こうと奮闘する姿は、悪一辺倒ではない、複雑で魅力的なキャラクター像を生み出しています。善悪の境界線上で揺れ動くマレフィセントの姿は、現代的なアンチヒーローとしても注目を集めました。
ラストシーンの意味合い
「眠れる森の美女」では、王子のキスによって目覚めたオーロラ姫と、幸せな結婚生活を送るというハッピーエンドを迎えます。しかし「マレフィセント」のラストは、本当の「真実の愛」とは何かを問いかける、より深いメッセージ性を持っています。
マレフィセントの見どころ3選
アンジェリーナ・ジョリーの迫真の演技
本作最大の見どころは、何と言ってもマレフィセント役のアンジェリーナ・ジョリーの演技です。悪役としての妖艶さと、愛に生きる妖精としての強さを見事に表現し、キャラクターに深みをもたらしています。
怒りに震える表情や、オーロラ姫を思う切ない眼差しなど、細部に至るまで丁寧に演じ分けた姿は圧巻の一言。アカデミー賞受賞女優の力量を遺憾なく発揮した、迫真の演技は必見です。
映画を彩る美しい映像美
ダークファンタジーの世界観を、美しくもダイナミックに表現した映像も注目ポイントです。CGを駆使して創造された妖精の国ムーアの風景は、まるで絵画のように幻想的で、観る者を魅了します。
一方、荒んだ人間界の描写は、光と影のコントラストを効果的に用いることで、陰鬱な雰囲気を醸し出しています。全編を通して、メルヘンチックな美しさと、ダークな世界観が見事に調和した映像は、大きなスクリーンで堪能したい魅力があります。
『眠れる森の美女』を独自に解釈し直した脚本
誰もが知るおとぎ話の名作を、現代的な視点で読み解いた脚本も見逃せません。単なるリメイクではなく、原作のエッセンスを活かしつつ、新たな物語として生まれ変わらせた力量は高く評価できます。
特にマレフィセントとオーロラ姫の関係性や、「真実の愛」の意味を問い直したストーリー展開は、現代社会に通じるテーマ性を感じさせます。原作を知っている人も、初めて物語に触れる人も、それぞれの視点で楽しめる普遍的な脚本は、本作の大きな魅力の1つと言えるでしょう。
マレフィセントシリーズの続編＆スピンオフ作品
マレフィセント2
2019年には、待望の続編『マレフィセント2』が公開されました。マレフィセントとオーロラ姫の新たな冒険を描いた作品で、前作以上にスケールアップしたダークファンタジーを堪能できます。
オーロラ姫の結婚という新たな局面に直面したマレフィセントが、自身の生き方や、大切なものとの向き合い方を模索する姿が感動的に描かれます。前作とはまた違った魅力があり、ファンなら絶対に見逃せない作品です。
ディセンダント
ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーとして製作された青春ミュージカル映画『ディセンダント』シリーズにも、マレフィセントは登場します。ディズニー作品の悪役たちの子供が主人公の同作で、マレフィセントの娘マルも物語の鍵を握る重要キャラクターとして活躍します。
完全な悪ではないマレフィセントという新しいイメージを確立した本作の影響は、『ディセンダント』にも反映されています。ヴィランズの子供たちの苦悩と成長を描く斬新な物語は、『マレフィセント』ファンにもおすすめです。
まとめ｜マレフィセントはディズニーの名作！
いかがでしたでしょうか。『マレフィセント』は、眠れる森の美女の悪役の知られざる物語を、美しい映像と壮大なスケールで描いた傑作ダークファンタジーです。アンジェリーナ・ジョリー演じる妖艶なマレフィセントの生き様は、観る者の心を揺さぶり、深い感動をもたらします。
本記事で紹介したあらすじやキャラクター、見どころを予習してから鑑賞すれば、本作の魅力がより一層深く理解できるはずです。また、映画を観終わった後も、マレフィセントを取り巻く人間ドラマや、「真実の愛」の意味について考察するのも面白いでしょう。
ディズニーの名作として高い評価を得た『マレフィセント』。ダークながらも美しい世界観と感動のストーリーを、ぜひ劇場の大スクリーンでお楽しみください。続編の『マレフィセント2』や、スピンオフ作品の『ディセンダント』シリーズもお見逃しなく！
