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オーメンのあらすじとネタバレ
冒頭の不吉な予兆から恐怖が始まる
オーメンは、アメリカ人外交官ロバート・ソーンの息子ダミアンの誕生シーンから始まります。ダミアンは6月6日午前6時に生まれ、頭に「666」のアザを持っていました。この数字は黙示録に登場する悪魔の数字とされ、ダミアンに纏わる恐怖を象徴しています。 ロバートは実の息子が死産だったことを妻に隠し、修道院で同時刻に生まれた赤子と入れ替えてダミアンを引き取ります。この決断が悲劇の始まりでした。
育ての親子と本当の親子の因縁
ロバート一家はその後ロンドンに移り住み、ダミアンは成長していきます。しかし、5歳の誕生日に乳母がダミアンのために命を絶つ奇行に出たことで、ロバートはダミアンの出生の秘密を疑い始めます。 一方、子を失った本当の両親は、ダミアンの行く末を見守っていました。彼らはダミアンが悪魔の子だと信じ、ロバートに警告を与えますが、虚しく命を落としていきます。この切ないめぐり合わせが、物語に深みを与えています。
ダミアンの正体が明らかに
ダミアンに奇妙な出来事が次々と起こる中、ロバートは真相を探るためダミアンの出生地を訪れます。そこで彼が目にしたのは、6月6日に亡くなった女性ダミアンの母の墓に横たわる犬の死骸でした。 さらに、ダミアンを育てた修道院でロバートは自分の息子の遺体を発見します。頭部に「666」の痣があることで、ダミアンが悪魔の子であり、息子を殺して入れ替えられたことを知るのです。
父親の苦悩と決断
わが子が殺され、悪魔の子を育ててしまったことを知ったロバートは、ダミアンを殺害しようと決意します。教会からダミアンを始末する方法を授かりますが、一度は思いとどまります。 しかし、妻を殺されショックを受けたロバートの迷いは消え去り、彼は聖なる短剣を手にダミアンに臨みます。
衝撃的な結末と続編への伏線
教会の祭壇で眠るダミアンに短剣を振り下ろそうとしたその時、ロバートは警官に射殺されてしまいます。事件後、ダミアンは大統領夫妻の養子となり、ホワイトハウスの芝生で不気味な笑みを浮かべるのでした。 オーメンは恐ろしい結末を迎えますが、同時に続編への期待を抱かせる伏線も張られています。悪魔の子ダミアンの運命は、さらなる破滅をもたらすのか。そんな疑問が観客の脳裏に残ります。
重要な登場人物と設定解説
ソーン夫妻とダミアン
ロバート・ソーンは愛妻家で正義感の強い外交官。当初はダミアンを溺愛しますが、次第に疑念を抱き、最後は悪魔の子を葬ろうとします。 キャサリン・ソーンはロバートの妻で、ダミアンを実子同然に愛情を注ぎます。ダミアンの真の姿を知る間もなく命を落とします。 ダミアンは生まれながらにして悪魔の子。周囲の人間を不幸のどん底に突き落としながら成長していきます。
不気味な乳母と神父
ホーリー・ベイロック夫人はダミアンにつく新しい乳母。彼女の不気味な言動が、ソーン家の恐怖を倍増させていきます。 ブレナン神父はダミアンの出生の秘密を知る人物。ロバートにダミアン殺害を促しますが、彼自身も無惨な最期を遂げます。
悪魔の子ダミアンに仕える者たち
ダミアンを取り巻くのは、彼を守護し導く使徒たちです。写真家のジェニングス、医者のグロバー、修道女のモニカらは、人知れずダミアンに奉仕します。 彼らの存在は、ダミアンが単なる人間ではないことを示唆しており、彼の背後にある悪魔の力の大きさを物語っています。
オーメンに登場する予言と伏線考察
666の刻印と第一の獣
「666」はヨハネの黙示録に登場する獣のしるし。つまりダミアンは悪魔の力を持つ存在「第一の獣」だということが冒頭から示唆されていたのです。 ダミアンの体に刻まれた「666」の痣は、彼の宿命を表すだけでなく、キリスト教の象徴を用いて物語に深遠なテーマを与えています。
“It’s all for you Damien!”の真意
映画の序盤、ダミアンの乳母は彼のために命を絶つ際「It’s all for you Damien!」と叫びます。これは単に彼女の狂気を表しているだけではありません。 ダミアン=悪魔の子として、これから起きる全ての悲劇が彼のために起きるという予言のセリフなのです。
ダミアンを巡る壮絶な死の数々
ダミアンに関わった人物たちは次々と恐ろしい死を遂げます。乳母は首を吊り、神父は避雷針に貫かれ、写真家は事故で斬首…。 一見不可解なこれらの死は、ダミアンに宿る邪悪な力の表れであり、彼が魔王と化す未来を暗示しています。死のリレーは観客に緊張感を与えつつ、物語を盛り上げる役割を果たしています。
セブン大神とブーゲンハーゲン予言
「ブーゲンハーゲン」は、ダミアン=アンチキリストの到来を予言した伝説の人物です。ロバートは彼の書いた文献からダミアン打倒の知恵を得ます。 また、原書には「セブン大神の到来」という予言が記されていました。続編への伏線だったのか、作中では詳しく触れられていませんが、オカルトチックな設定の深さを感じさせる小ネタです。
製作秘話とホラー映画としての評価
公開前から続いた不吉な出来事
オーメンは撮影中から完成後まで、様々な不可解な事故や不幸に見舞われました。 脚本家の愛犬が絞殺体で発見された。グレゴリー・ペックの息子が自殺。ロンドンのホテルがIRAに爆破された。これらの不吉な出来事は、オーメンという作品自体が「呪い」を持っているかのような印象を与え、話題を集めました。
リアリティを追求した衝撃のシーン
本作の見せ場である、数々の残虐なデスシーンは徹底したリアリティの追求によって制作されました。 例えば、ジェニングスの斬首シーンでは、役者が実際にガラスを割って首を出す危険なスタントが行われました。 こうした現実味のある描写が生み出す緊迫感が、オーメンから目が離せなくなる理由の一つです。
音楽と映像美が作り出す緊張感
オーメンの恐怖を盛り上げているのが、ジェリー・ゴールドスミスの重厚なサウンドトラックです。教会のコーラスをホラーに活用したその斬新さは、アカデミー賞を受賞しました。 暗く陰鬱な色調で統一された映像美も相まって、画面から漂う不吉さが際立っています。音楽と映像のシンクロが生み出す独特な緊張感が、オーメンの芸術性を高めているのです。
続編やリメイク作品、ドラマ化
オーメンは続編が3本制作され、シリーズ化されました。パワーアップした悪魔の子ダミアンの運命を追う物語が展開します。 2006年にはリメイク版が公開。設定を現代に置き換え、映像表現を一新することで、オリジナルとは異なる恐怖を見せてくれました。 さらに2016年にはドラマシリーズ「ダミアン」が制作されるなど、オーメンという物語は40年経った今なお色褪せない魅力を放ち続けています。