映画「グッドフェローズ」の基本情報
公開年と監督、主演俳優
「グッドフェローズ」は1990年に公開されたアメリカ映画です。監督はマーティン・スコセッシが務め、主演はレイ・リオッタ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシといった豪華キャストが名を連ねています。
原作とその著者について
本作はニコラス・ピレッジのノンフィクション「Wiseguy」を原作としています。ピレッジはアメリカの作家・ジャーナリストで、マフィアに関する取材を積極的に行っていることで知られています。「Wiseguy」は、後にヘンリー・ヒルとして映画に登場する実在の人物の半生を綴った作品です。
「グッドフェローズ」のストーリー概要
主人公ヘンリー・ヒルの生い立ち
主人公のヘンリー・ヒルは、アイルランド系の父とシチリア系の母を持つ青年です。幼い頃からマフィアに憧れを抱き、11歳の時にポール・シセロ率いるマフィア一家の下で働き始めます。ヘンリーは次第にマフィアの世界に深く関わっていくようになります。
マフィアの世界に入っていく過程
ヘンリーは最初こそ雑用係でしたが、頭の回転の速さと行動力を買われ、徐々に重要な仕事を任されるようになります。彼は同じマフィアのジミー・コンウェイやトミー・デヴィートと親交を深め、違法な仕事に手を染めていきます。
仲間との犯罪と人間関係
ヘンリーはジミーやトミーと共に、トラック強奪や違法賭博、八百長試合の設定など、様々な犯罪行為に関わります。三人の絆は固く、互いに信頼し合っていました。しかし、次第にトミーの衝動的な行動が問題を引き起こすようになります。
ルフトハンザ航空現金強奪事件とその後の顛末
1978年、ヘンリーたちはジミーの指揮の下、ケネディ国際空港でルフトハンザ航空の現金輸送車を襲撃し、600万ドルを強奪するという大規模な犯罪を成し遂げます。しかし、この事件を機に状況は一変します。ジミーとトミーは口封じのために事件に関わった人物を次々と殺害し始めたのです。
証人保護プログラムに入り新しい人生を始める
ヘンリーもまた、ジミーから消される危険性があると判断し、連邦当局に協力することを決意します。彼は証人保護プログラムに入り、マフィアとの関係を断ち切ります。かつての仲間からは裏切り者とみなされましたが、ヘンリーは新たなアイデンティティのもと、第二の人生をスタートさせるのでした。
「グッドフェローズ」の主要登場人物
ヘンリー・ヒル（レイ・リオッタ）
本作の主人公で、マフィアに憧れて半生を過ごした男。最終的には証人保護プログラムに入り、マフィアとの関係を絶つ。レイ・リオッタが好演し、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。
ジェームズ・”ジミー”・コンウェイ（ロバート・デ・ニーロ）
ヘンリーの盟友であり、凄腕の強盗犯。狡猾な性格で、仲間をも平気で裏切る冷酷さを持つ。ロバート・デ・ニーロが流石の演技を見せています。
トミー・デヴィート（ジョー・ペシ）
短気で衝動的な性格のギャングスター。口論の末に人を殺すなど、危険な行動が目立つ。ジョー・ペシがアカデミー賞助演男優賞を受賞した怪演です。
カレン・ヒル（ロレイン・ブラッコ）
ヘンリーの妻。夫の犯罪行為を知りながらも、愛する夫を支え続ける。ロレイン・ブラッコの好演が光ります。
ポール・”ポーリー”・シセロ（ポール・ソルヴィノ）
ヘンリーたちが所属するマフィアのボス。威厳があり、部下からの信頼も厚い。ポール・ソルヴィノが渋い演技を披露しています。
「グッドフェローズ」の見どころと評価
リアルなマフィアの世界観
本作最大の魅力は、マフィアの世界を赤裸々に描いている点です。私生活や内部抗争、独特の価値観など、映画の中でマフィアの日常が克明に再現されています。スコセッシ監督の取材に基づくリアリティあふれる描写は、圧巻の一言に尽きます。
スコセッシ監督の演出力
「グッドフェローズ」は、名匠マーティン・スコセッシ監督の手腕が遺憾なく発揮された作品です。独創的なカメラワークと編集、音楽の効果的な使用など、スコセッシ監督ならではの演出が光ります。一場面一場面のクオリティの高さには目を見張るものがあります。
俳優陣の熱演
本作に出演している俳優陣の演技力は、見事の一言に尽きます。レイ・リオッタ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシといったそうそうたるメンバーが揃い、それぞれが役になりきっています。中でもジョー・ペシの迫真の演技は、アカデミー賞助演男優賞を受賞するなど高く評価されました。
受賞歴と映画史における評価
「グッドフェローズ」は公開当時から高い評価を受け、数々の賞を受賞しました。アカデミー賞では作品賞、監督賞、助演男優賞（ジョー・ペシ）、助演女優賞（ロレイン・ブラッコ）の4部門でノミネート。ゴールデングローブ賞では作品賞（ドラマ部門）を受賞しています。現在も犯罪映画の金字塔として位置づけられ、映画史に残る名作として評価されています。
まとめ：「グッドフェローズ」を観るべき理由
犯罪映画の金字塔
「グッドフェローズ」は、マフィア映画の最高傑作の一つに数えられる作品です。リアルな世界観、優れた脚本、名監督・名優の共演など、全ての要素が完璧に噛み合った傑作と言えるでしょう。犯罪映画ファンなら絶対に見逃せない一本です。
実在の人物に基づくリアルなストーリー
本作の原作となったノンフィクション「Wiseguy」は、実在の人物ヘンリー・ヒルの半生を描いた作品です。つまり、映画で描かれている出来事の多くは実際に起こったことなのです。フィクションでは描けないリアリティが、本作の大きな魅力の一つと言えます。
スコセッシ監督と豪華キャストの共演
「グッドフェローズ」は、名匠マーティン・スコセッシ監督と実力派俳優陣のコラボレーションが実現した作品です。レイ・リオッタ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシといった個性派俳優たちが織りなす演技合戦は、見る者を圧倒します。彼らの魂を込めた熱演が、本作に命を吹き込んでいると言っても過言ではありません。 犯罪映画の最高峰にして、映画史に残る不朽の名作。それが「グッドフェローズ」です。スリリングなストーリー、魅力的なキャラクター、卓越した映像美。本作は、映画ファンなら誰もが一度は観ておくべき作品と言えるでしょう。あなたも「グッドフェローズ」の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
