【脚本家が解説】「アラジン」のストーリーの流れを起承転結で徹底解説

映画「アラジン」の基本情報

「アラジン」は、1992年に公開されたディズニーの代表的なアニメーション作品です。監督は「リトル・マーメイド」を手掛けたジョン・マスカーとロン・クレメンツ。主演声優は、アラジン役のスコット・ウェインガーとジーニー役のロビン・ウィリアムズが務めました。

本作は全世界で5億ドル以上の興行収入を記録した大ヒット作で、アカデミー賞主題歌賞と作曲賞を受賞するなど高い評価を得ています。物語は中東の砂漠の国アグラバーを舞台に、貧しいが正直な青年アラジンと勇敢な王女ジャスミンの恋と冒険を描いた作品です。

「アラジン」のあらすじを約3分で簡単に解説！

「アラジン」の物語の舞台設定

本作の舞台は古代アラビアンナイトの世界。主人公のアラジンはアグラバーの街で、宮殿の見える貧しい地区に住んでいます。彼は身分は低いものの、正直で優しい青年。ペットの猿アブーと一緒に糸口をつないで暮らしています。

そんなある日、アラジンは城を抜け出してきた美しい少女と出会います。実はその少女は、この国のジャスミン王女でした。国を愛する心優しい性格の彼女は、厳しい宮廷生活から解放されて自由を求めていたのです。

ストーリーの発端 – アラジンとジャスミンの出会い

市場で盗みの濡れ衣を着せられ困っているジャスミンを、アラジンが助けたことで二人は出会います。意気投合した二人でしたが、アラジンがジャスミンを王宮に送り届けたことで、彼は「王女を誘拐した」と疑われ投獄されてしまいます。

しかしこれは、王位を狙う悪の大臣ジャファーの罠でした。ジャファーはアラジンを「魔法のランプ」を取ってくる手駒として利用しようとしたのです。こうして、アラジンの冒険が始まることになります。

「アラジン」の登場人物紹介

主人公「アラジン」

本作の主人公アラジンは、身分は低いながらも正直で勇敢な青年。声優は当時無名だったスコット・ウェインガーが務めました。

相棒の猿アブーと共に、貧しいながらも明るく生きるアラジン。ジャスミンとの出会いをきっかけに、自分の殻を破って成長していく姿が印象的です。

ヒロイン「ジャスミン」

ヒロインのジャスミンは、アグラバー国の王女。声優はリンダ・ラーキンが務めました。

自由奔放で勇敢な性格の王女。堅苦しい宮廷生活から抜け出し、愛する国のために自分にできることを模索します。アラジンとの恋を通して真の自由を知る、ディズニープリンセスの中でも賢くたくましいキャラクターです。

ジャスミンの父「サルタン」

ジャスミンの父で、アグラバー国の王・サルタン。声優はダグラス・シールが務めました。

心優しい性格の国王。娘ジャスミンを心配しつつも、娘の気持ちを尊重しようとします。ジャファーの策略に気づかず手玉に取られてしまうものの、最後は愛する娘と国を守るため奮起します。

アラジンの相棒「ジーニー」

アラジンの相棒となる、ランプの魔人ジーニー。声優は人気コメディアンのロビン・ウィリアムズが務め、本作の大ヒットに貢献しました。

魔法のランプに封印された魔人。10,000年ぶりに解放され、アラジンの願いを3つだけ叶えると約束します。ジーニーは自由を求めながらもアラジンに協力し、ユーモアたっぷりの言動で物語に彩りを添えます。

物語の黒幕「ジャファー」

本作の悪役で、アグラバー王国の国務大臣ジャファー。声優はジョナサン・フリーマンが演じました。

権力に絶対の自信を持ち、サルタン王に取り入って国を乗っ取ろうと企む野心家。ジーニーの力を手に入れて世界征服を目論みます。アラジンたちの前に何度も立ちはだかる、知的かつ冷酷な悪役です。

「アラジン」のストーリー中盤 – アリ王子としてのアラジンの冒険

ジーニーの力を借りてアリ王子に変身

ジャファーの命令で「魔法のランプ」を手に入れたアラジンは、そこから現れたジーニーと出会います。ジーニーに願いを叶える力があると知ったアラジンは、ジャスミンに会うため、ジーニーの魔法で王子アリに変身することを願います。

豪華な衣装に身を包み、専用の「プリンス・アリ」の歌を BGMに王宮へ現れるアラジン。一連のパレードのシーンは、本作の中でも最も有名な場面の一つです。美しく生まれ変わったアラジンを見て、ジャスミンはその正体に気づきます。

ジャスミンとのデートと魔法の絨毯での冒険

プリンス・アリとなったアラジンは、ジャスミンとのデートを重ねます。ジーニーに手伝ってもらいながら、「本当の自分」でジャスミンの心をつかもうとするアラジン。しかし、自分を偽っていることに苦しむアラジンでした。

そんな中、アラジンは魔法の絨毯に乗ってジャスミンを誘います。夜空を飛ぶ二人のシーンで、「ホール・ニュー・ワールド」の名曲が流れるのは、本作を代表する名シーンの一つ。ロマンチックな雰囲気の中、二人の仲は急速に深まっていきます。

ジャファーの罠によりアラジンピンチ

ジャファーはアラジンの人気に焦り、彼の秘密を暴こうと画策します。ついにアラジンの正体を突き止めたジャファーは、魔法のランプを奪い、アラジンを砂漠へ追放してしまいます。

ジャファーは自らがジーニーの新しい主人となり、魔法の力を手に入れてサルタン王を廃位。アグラバーを支配下に置こうとします。ジャスミンを脅かすなど、ジャファーの悪事はエスカレートの一途をたどります。窮地に立たされたアラジンでしたが…。

「アラジン」のクライマックスと物語の結末

ジャファーがランプを手に入れ最強の魔術師に

ジーニーの力を手に入れたジャファーは、自らを世界最高の魔術師へと変貌させます。「生まれ変わったジャファーに誰も逆らえない」と豪語するジャファー。彼はサルタン王を操り人形のようにあしらい、ジャスミンに無理やり側に付くことを強要します。

追放されていたアラジンは、なんとかジャファーの元へ戻ってきますが、圧倒的な力を前に為す術がありません。ジャファーの脅威は頂点に達し、アグラバーのみならず世界の危機に発展してしまいます。

絶体絶命のアラジンの機転 – ジャファーを閉じ込める

しかし、追い詰められたアラジンはジャファーの弱点を鋭く見抜きます。傲慢なジャファーに対し、「お前は本当に世界一の魔術師なのか? ジーニーの方がお前より強いはずだ」と挑発します。

するとジャファーは、自らもジーニーになることを願ってしまいます。しかし、ジーニーになったジャファーには、魔法のランプから自由になれないという弱点が。アラジンの機転で新しいランプに閉じ込められ、ジャファーの脅威は去ったのです。「この世で一番強いのはお前だ!」と叫ぶアラジンの勝利の名セリフは、本作屈指の名場面と言えるでしょう。

めでたしめでたし – ジャスミンとのハッピーエンド

ジャファーを倒し、アグラバーに平和が戻ります。そしてアラジンは、ジーニーに「真実を告げること」を教わり、ジャスミンに本当の自分を打ち明けます。

アラジンの正直さと勇気を認めたサルタン王は、身分を超えた二人の結婚を認めます。そして最後の願いでジーニーを自由の身にしたアラジン。晴れて結ばれた二人の結婚式のシーンは、見ている者に幸せな気持ちにさせてくれます。自由になったジーニーの旅立ちと共に、物語は感動的な幕を閉じるのでした。

「アラジン」が教えてくれる大切な教訓

正直に生きることの大切さ

本作を通して、「嘘をついて生きることの苦しさ」が描かれています。アラジンは当初、ジャスミンに良く思われたいがために嘘をつきます。王子のふりをして近づこうとしたアラジンでしたが、次第に罪悪感に苛まれてしまいます。

しかし最後に、アラジンは自らの言動を反省し、ジャスミンに真実を告白します。自分の過ちを認め、真摯に向き合うアラジンの姿勢に、ジャスミンもサルタン王も心を打たれるのでした。本作はこうして、「正直に生きることの大切さ」を私たちに教えてくれています。

本当の願いは自分の力で叶えるべきこと

もう一つ、本作が伝えているのは「本当の願いは魔法ではなく、自分自身の力で叶えるべきだ」というメッセージです。ジーニーの力に頼ろうとしたアラジンでしたが、最後は自らの言葉でジャスミンに想いを伝えます。

また、ジーニーを自由の身にしたアラジンの姿からは、「他人を思いやり、願いを叶える喜び」を学ぶことができるでしょう。ジーニーの力に頼るのではなく、自らの人生を切り拓いていくアラジンの姿は、現代を生きる私たちにも通じる思いがあるはずです。

まとめ

「アラジン」は、夢見る少年の成長物語であり、愛と勇気と友情の物語でもあります。主人公アラジンが困難を乗り越え、本当の自分の姿を見つけ出していくまでの道のりは、私たち観客の心を魅了してやみません。

正直に生きることの大切さ、本当の願いは自分の力で叶えるべきといった教訓も、子どもから大人まで楽しめる作品になっています。ディズニーが誇る不朽の名作「アラジン」。ぜひご家族揃って本作の感動を味わってみてください。

「アラジン」を観るなら

「アラジン」は、現在以下の方法で視聴することができます。

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ディズニーの名作を、ぜひ大画面の美しい映像でお楽しみください。