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映画『カールじいさんの空飛ぶ家』の基本情報
公開日と興行収入
『カールじいさんの空飛ぶ家』は2009年5月29日にアメリカで公開されました。全世界興行収入は7億3509万9102ドル、日本での興行収入は50億円を記録し、大ヒットを飛ばしました。
監督とアニメーション制作
本作の監督はピート・ドクターとボブ・ピーターソンが務めました。ピート・ドクターは『モンスターズ・インク』や『インサイド・ヘッド』、ボブ・ピーターソンは『ファインディング・ニモ』などのピクサー作品でも活躍しています。ピクサー・アニメーション・スタジオが制作を担当しました。
主要キャストと日本語吹き替え声優
主人公のカール・フレドリクセン役の声優はエドワード・アズナーが務め、日本語吹き替え版ではベテラン声優の飯塚昭三が演じました。少年ラッセル役はジョーダン・ナガイ、日本語吹き替えは立川大樹が担当。その他、ダグ役でボブ・ピーターソン(日本語吹き替え:松本保典)、チャールズ・F・マンツ役でクリストファー・プラマー(大木民夫)らが出演しています。
あらすじ①カールの人生と冒険心
幼少期の冒険心とエリーとの出会い
カールは幼い頃から冒険心にあふれる少年でした。ある日、同じく冒険好きの少女エリーと出会い、意気投合。二人は冒険家のチャールズ・マンツを崇拝し、南米の滝「パラダイス・フォール」に行くことを夢見るようになります。
エリーとの結婚と平穏な日々
やがてカールとエリーは結婚し、郵便配達の仕事に就いたカールは妻とともに平穏な日々を過ごします。二人は空き缶を割って貯金をし、パラダイスフォールへの旅行を計画しますが、なかなか貯金は集まりませんでした。
エリーの死去とカールの孤独
しかし、ある日エリーが病に倒れ、帰らぬ人となってしまいます。妻を失ったカールは、妻との思い出が詰まった家で、孤独に過ごす日々が続きました。街は次第に開発が進み、取り残されたようにたったひとつ昔のまま残るカールの家。しかしその家も立ち退きを迫られることになります。
あらすじ②カールの冒険の始まり
不動産開発業者との衝突
ある日、不動産開発業者がカールの家の庭にあるメールボックスを無断で取り壊してしまいます。激高したカールは、業者を殴ってケガをさせてしまい、裁判所から老人ホームへの入居を命じられることに。しかし、冒険心を失っていなかったカールは、ここから驚きの行動に出ます。
家ごと空を飛ぶ大冒険に出発
老人ホームへ向かう日、カールは妻との約束を果たすため、大量の風船を家に結びつけ、家ごと空へ飛び立ちました。雲の上を飛ぶ家とともに、カールの大冒険の旅が始まったのです。
偶然家に潜り込んでいた少年ラッセルとの出会い
飛行中、家のドアをノックする音が。開けてみると、そこにいたのはウィルダネス・エクスプローラーのバッジを集めている少年ラッセルでした。ラッセルはカールに付きまとい、「良いおじいさんのバッジ」を取るために、一緒に冒険することになります。
あらすじ③パラダイスフォールズを目指す旅
南米の秘境を目指して熱気球の家で大空へ
カールとラッセルは、パラダイスフォールズを目指して南米に向かって飛行します。空飛ぶ家は、まるで熱気球のように大空を進んでいきました。道中、嵐に巻き込まれるなどのトラブルもありましたが、二人は助け合いながら旅を続けます。
鳥のケヴィンとの遭遇と仲間に
ある日、ラッセルが家の外で見知らぬ鳥を発見。その鳥はケヴィンと名付けられ、ラッセルに懐いていきます。ケヴィンは卵を抱えており、ラッセルはお母さんになりきってケヴィンの子育てを手伝います。巨大な鳥ケヴィンもまた、仲間に加わりました。
ケヴィンを追うダグとの出会い
着陸した先で、カールたちはダグという犬と出会います。ダグは首につけた特殊な装置で人の言葉を話すことができました。ダグはケヴィンを追っていたのですが、カールたちに一目惚れし、ご主人様と慕うように。カールは最初こそ取り合いませんでしたが、次第に心を開いていきます。
あらすじ④カールの憧れのチャールズ・マンツとの対決
ケヴィンを狙う謎の航空船の出現
パラダイスフォールズが見えてきた頃、カールたちの前に巨大な航空船が現れます。そこにいたのはカールが憧れていた冒険家チャールズ・マンツその人でした。しかしマンツの狙いは、ケヴィンを捕まえることでした。
パラダイスフォールズ到着とマンツの秘密
カールたちは無事パラダイスフォールズにたどり着きますが、そこにマンツの姿が。実はマンツは鳥を捕らえるために、この地に滞在していたのです。マンツはケヴィンを捕まえるため、カールの家にロープをかけ、力ずくで連れ去ろうとします。
マンツに捕らわれたケヴィンとラッセルの救出劇
マンツの航空船で監禁されたケヴィンとラッセル。カールは危険を顧みず、一人で航空船に乗り込み、ケヴィンとラッセルを助け出します。マンツの追撃をかわしながら、カールは必死の救出劇を繰り広げるのでした。
あらすじ⑤大団円 – 家族の絆と新たな人生
マンツとの最終決戦
老いぼれた冒険家マンツは、最後まで執念を燃やし、カールたちを追い詰めます。ラッセルまでもがマンツに捕らえられ、絶体絶命のピンチに。しかしカールは持ち前の知恵と勇気で、ラッセルを救出。マンツを撃退することに成功するのでした。
カールとラッセルの絆の深まり
冒険を通して、カールとラッセルは深い絆で結ばれました。孤独だったカールにとって、ラッセルの存在は新しい家族のようなもの。ラッセルもまた、冒険を通して勇気と思いやりを学んだのです。
エリーへの思いを胸に新たな人生の始まり
妻エリーとの思い出の品々を処分し、ラッセルに託したカール。エリーとの冒険の夢は、ラッセルとの冒険に形を変えて実現したのです。カールは新たな人生を歩み始め、ラッセルとともに輝かしい未来へ飛び立ちます。
カールじいさんの教えてくれたこと
人生に遅すぎることはない
78歳になってもなお、冒険に飛び出したカール。彼が教えてくれたのは、年を取ることは冒険をあきらめる理由にはならない、ということ。人生に遅すぎることはないのです。
家族の絆の大切さ
妻を亡くし、一人ぼっちになってもなお、カールの心の支えは家族の絆でした。ラッセルとの出会いは、新しい家族を得るきっかけになりました。本作は家族の絆の素晴らしさ、そして必要性を教えてくれます。
新しい出会いが人生を変える
ラッセルとの出会いによって、カールの人生は大きく変わりました。新しい出会いは、人生に大きな影響を与える可能性を秘めているのです。『カールじいさんの空飛ぶ家』は、出会いの奇跡と価値を教えてくれる作品でもあります。
映画の受賞とピクサー作品の魅力
アカデミー賞やアニー賞の受賞
『カールじいさんの空飛ぶ家』は第82回アカデミー賞で長編アニメーション賞と作曲賞を受賞。これはアニメ映画として、「美女と野獣」以来2作目の快挙でした。また第37回アニー賞では脚本賞や監督賞など、9部門を制覇しています。
ピクサーが描く感動と笑い
ピクサーといえば『トイ・ストーリー』シリーズや『モンスターズ・インク』など、泣いて笑える感動作を生み出し続けているアニメーション制作会社。『カールじいさんの空飛ぶ家』もまた、冒険とユーモアと絆の物語を、ピクサーならではの手法で見事に描き上げました。
老若男女が楽しめるファミリー映画
『カールじいさんの空飛ぶ家』は子供から大人まで幅広い世代に支持された、いわゆるファミリー向け映画の最高傑作のひとつ。感動と笑いが共存する物語は、観る者の心をわしづかみにすること必至。家族みんなで楽しめる映画としておすすめです。
『カールじいさんの空飛ぶ家』の関連情報
挿入歌や音楽の魅力
『カールじいさんの空飛ぶ家』の音楽を手がけたのはマイケル・ジアッキーノ。彼は本作で見事アカデミー賞作曲賞を受賞しています。印象的なメインテーマはもちろん、冒険シーンを盛り上げる曲の数々は秀逸。挿入歌の使い方も絶妙で、物語に感情を与えてくれます。
Short filmやDVD特典について
本編とともに注目したいのが、短編アニメーション作品です。同時上映された『晴れときどきくもり』は、雲の一生を描いたファンタジックなアニメ。また、DVD特典の短編『ダグの特別な一日』では、ダグの知られざる過去が描かれています。本編を補完する作品として見逃せません。
関連グッズやイベントの情報
『カールじいさんの空飛ぶ家』は公開から10年以上経った今なお愛され続けている作品であり、根強いファンが存在します。関連グッズも多数販売されているので、お気に入りのキャラクターグッズを見つけてみるのも一興。また時折開催されるイベントにも注目です。
まとめ:『カールじいさんの空飛ぶ家』は冒険とつながりの物語
以上、『カールじいさんの空飛ぶ家』のあらすじと見所をお伝えしてきました。夢見る老人と少年の冒険を通して、家族の絆、新たな出会い、そして人生において遅すぎることはないというメッセージが印象的に描かれた作品です。
ピート・ドクターとボブ・ピーターソン監督のタッグが生み出した感動の物語は、子供から大人まで幅広い層に支持され、アカデミー賞をはじめとする数々の賞を受賞しました。ピクサーならではのユーモアとハートウォーミングなタッチで、登場人物たちの心の機微が丁寧に描写されています。
本作の大きな魅力は、冒険を通して育まれる絆にあります。年老いたカールと少年ラッセルという一見不似合いなコンビが、困難を乗り越える中で心を通わせていく過程は、観る者の心を熱くさせずにはいません。また、愛する妻を亡くしたカールが、新たな出会いによって人生を切り開いていく姿は、深い感動を誘います。
『カールじいさんの空飛ぶ家』が教えてくれるのは、人生に遅すぎることはないということ。78歳になってもなお、夢を追いかける勇気を持ち続けたカールの生き方は、老いも若きも勇気づけてくれます。そしてカールとラッセル、ダグとの触れ合いが示すのは、家族とは血のつながりだけでなく、心の絆であるということ。かけがえのない存在を心に抱きながら生きることの尊さを、本作は教えてくれるのです。
さらに見逃せないのは、美しい映像と音楽です。空飛ぶ家や、色鮮やかな南米の大自然は、ため息の出るような美しさ。そこに彩りを添えるマイケル・ジアッキーノの楽曲は、アカデミー賞作曲賞に輝くなど高い評価を得ています。映像と音楽が生み出すファンタジックな世界観も、本作の大きな魅力のひとつと言えるでしょう。
20世紀フォックス時代最後の長編作品となった『カールじいさんの空飛ぶ家』。ディズニーによるピクサー買収後、最初のピクサー作品として公開された意義深い1本でもあります。ピクサーの新たなスタートを華々しく飾ったこの傑作アニメーションは、新しい時代のファミリー向け映画の金字塔として、今なお多くの人々を魅了し続けています。
老若男女問わず楽しめる普遍的なテーマ、圧倒的な映像美、感動的な物語。『カールじいさんの空飛ぶ家』はまさに、ピクサー・アニメーションの真骨頂とも言える作品です。心に残る名作をまだご覧になったことがない方は、ぜひご家族揃って鑑賞されてみてはいかがでしょうか。冒険とつながりが織りなす感動のストーリーが、あなたの心にも深く刻まれることでしょう。