【ネタバレ解説】映画「007/カジノ・ロワイヤル」のあらすじと見どころを徹底解説!

007/カジノ・ロワイヤルとは?作品の基本情報

公開年と上映時間

『007/カジノ・ロワイヤル』は、2006年に公開されたイギリス・アメリカ合作のスパイアクション映画です。上映時間は144分。

監督とキャスト

本作の監督はマーティン・キャンベル。主演はダニエル・クレイグで、ボンド役を初めて演じました。ヒロインのヴェスパー・リンド役にはエヴァ・グリーンが抜擢されています。

興行収入と評価

『カジノ・ロワイヤル』は全世界で5億9420万ドルの興行収入を記録し、当時の007シリーズ歴代1位の成績を収めました。またRotten Tomatoesでの評価も高く、支持率は95%に達しています。

原作との関係

本作はイアン・フレミングの同名小説が原作ですが、1967年に製作された映画とは全く別の作品として製作されました。

シリーズにおける位置づけ

『カジノ・ロワイヤル』は、「007」シリーズ第21作目にあたります。また、ダニエル・クレイグ版007第1作目でもあり、新しいボンドの始まりを描いた作品として位置づけられています。

カジノ・ロワイヤルのストーリー概要【ネタバレあり】

00エージェントに昇格したばかりのジェームズ・ボンド。彼の最初の任務は、テロ組織から調達した資金をマネーロンダリングしている悪役ル・シッフルの阻止だった。

ル・シッフルは航空機メーカー「スカイフリート」の新型旅客機をテロで爆破し、事前に仕込んでいた空売りで利益を得ようと企んでいた。ボンドはテロを阻止するが、それによりル・シッフルは株取引で巨額の損失を被ることに。

失った資金を取り戻すため、ル・シッフルはモンテネグロの「カジノ・ロワイヤル」で開かれるポーカー大会に参加する。ボンドもまたカジノに乗り込み、ポーカー勝負で勝利してテロ資金を阻止しようとする。

任務のため、ボンドにはイギリス財務省の金融活動部から派遣されたヴェスパー・リンドが監視役として同行することになった。

ル・シッフルを追うボンドとヴェスパーの攻防。二人の間に芽生える感情。『カジノ・ロワイヤル』は、ボンドの原点にして、新たな007像を打ち出した記念碑的な作品である。

カジノ・ロワイヤルの主要登場人物

ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)

ダニエル・クレイグ演じる、新米の00エージェントであるジェームズ・ボンド。本作では、過去のボンド像よりも若く、荒削りでありながら、タフでしなやかな魅力を持ったボンドが描かれています。

ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)

エヴァ・グリーンが演じるヒロイン。イギリス財務省の職員として、ボンドの監視役と資金管理のためカジノ・ロワイヤルに同行します。ボンドとの淡い恋愛関係も物語の見どころの1つです。

ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)

『カジノ・ロワイヤル』の悪役。国際テロ組織から資金を調達し、それをマネーロンダリングしている男として登場。後の作品で、彼がボンドの宿敵・スペクターの幹部だったことが明らかになります。

M(ジュディ・デンチ)

ボンドの上司にして、MI6のトップに立つM。ジュディ・デンチが演じる女性M。ボンドを見守りながらも、任務に厳しい判断を下していきます。前作までのMとはキャラクターが一新され、ボンドとの関係性にも注目です。

カジノ・ロワイヤルの見どころシーン4選

冒頭のパルクールアクションシーン

映画の冒頭を飾るのは、ボンドがフリーランニング(別名:パルクール)の達人を追跡するシーン。アフリカの街を舞台に、ビル間を飛び移り、狭い隙間を潜り抜けるボンドの運動神経の高さと逞しさが存分に描かれています。

ポーカー対決のシーン

物語の中心となるのが、カジノ・ロワイヤルでのハイステークスなポーカー対決。ボンドとル・シッフルによる緊迫感あふれる心理戦が見どころです。賭け金の行方と、二人の駆け引きから目が離せません。

ボンドがテロリストを追跡するシーン

ボンドがヴェネツィアでテロリストを追跡するシーンでは、ボンドの機転の利いたアクションが楽しめます。沈みゆく街で、ボンドがボートを操りながらテロリストに立ち向かうシーンは圧巻です。

ボンドとヴェスパーのラブシーン

アクションだけでなく、ボンドとヴェスパーの恋愛模様にも注目。二人のシャワーシーンでは、ボンドとヴェスパーの間に芽生える感情が丁寧に描写されています。ボンドの新しい一面を感じさせるシーンと言えるでしょう。

カジノ・ロワイヤルの評価と反響

公開当時の評価

『カジノ・ロワイヤル』は批評家から高い評価を受けました。映画レビュー集積サイト「Rotten Tomatoes」での支持率は95%に達し、多くの批評家が本作を絶賛。興行的にも全世界で約6億ドルを稼ぎ出し、当時の007シリーズ歴代1位の記録を打ち立てました。

ダニエル・クレイグの評価

特に評価されたのが、ダニエル・クレイグ演じる新しいボンド像でした。クレイグのボンドは今までの洗練された紳士然としたボンドとは一線を画し、より若々しく、アクション的でタフな印象を与えました。この新解釈のボンドが新鮮でありながら説得力があると、多くの批評家やファンに受け入れられました。

007シリーズへの影響

『カジノ・ロワイヤル』は、007シリーズの新たな方向性を提示した作品としても重要な意味を持ちます。ダニエル・クレイグ版のリアリスティックでハードなボンド像は、その後のシリーズ作品にも引き継がれていきました。本作は、現代に即したボンドのあり方を示した記念碑的な1本と言えるでしょう。

カジノ・ロワイヤルの視聴方法

DVD/Blu-rayでの視聴

『007/カジノ・ロワイヤル』は、DVD及びBlu-rayで発売されています。パッケージには、本編ディスクに加え、メイキング映像など特典映像が収録されたディスクも含まれます。映画本編はもちろん、撮影の舞台裏を知るのにも最適のパッケージです。

配信サービスでの視聴


また、『カジノ・ロワイヤル』は複数の動画配信サービスでも視聴可能です。AmazonプライムビデオやU-NEXTなどの主要なサービスで、定額料金やレンタル料金を支払うことで鑑賞できます。外出せずに自宅で手軽に視聴したい方におすすめの方法と言えるでしょう。

まとめ:カジノ・ロワイヤルは新たなボンド像を確立した名作

『007/カジノ・ロワイヤル』は、ダニエル・クレイグ演じる新たなジェームズ・ボンドを打ち出した作品です。原点回帰とも言える本作は、よりリアルでタフなボンド像を提示し、シリーズの新機軸を打ち出しました。スリリングなアクションとスタイリッシュな映像、キャラクター造形が見事に融合した『カジノ・ロワイヤル』は、007シリーズの傑作であり、スパイアクション映画の金字塔と呼ぶにふさわしい1本です。まだ観ていない方は、ぜひこの機会に本作を体験してみてください。