SF映画の金字塔「エイリアン」とは？
リドリー・スコット監督による1979年の傑作SFホラー
「エイリアン」は、リドリー・スコット監督による1979年公開のSFホラー映画です。宇宙空間を舞台に、人類未知の生命体との遭遇と、それがもたらす恐怖を克明に描いた作品として知られています。衝撃的なビジュアルと重厚な世界観で、SFホラー映画に大きな影響を与えました。
シガニー・ウィーバーの主演女優デビュー作にして代表作
本作で主人公のエレン・リプリーを演じたシガニー・ウィーバーにとって、「エイリアン」は記念すべき女優デビュー作となった作品です。リプリーは、ウィーバーの代表的な役柄の1つとして今なお語り継がれています。
「エイリアン」シリーズの記念すべき第1作
「エイリアン」の大ヒットにより、その後も続編やスピンオフ作品が数多く製作され、大きなシリーズへと発展しました。まさに、エイリアンシリーズの金字塔と言える作品が、この第1作「エイリアン」なのです。SFホラーの古典にして、常に新鮮な驚きに満ちた傑作と評される所以です。
映画「エイリアン」のあらすじ【ネタバレ】
宇宙船ノストロモ号が謎の信号を受信し、未知の惑星に降り立つ
物語は、宇宙貨物船ノストロモ号が地球に帰還する途中、未知の惑星からの謎の信号を受信したことから始まります。7名の乗組員を乗せたノストロモ号は、調査のため信号源の惑星へと向かいます。そこで彼らが目にしたのは、なぞの物体の残骸と奇妙な宇宙人の死体でした。
乗組員が宇宙人の遺体と卵を発見、調査中に異星生物に襲われる
宇宙人の死体は後に「スペース・ジョッキー」と呼ばれることになります。副長のケインは、調査中、スペースジョッキーの死体の近くで奇妙な卵の山を発見します。ケインが近づいた瞬間、卵が割れ、そこから飛び出した異星の生物が彼の顔に張り付きました。仲間に助けられ、ノストロモ号に戻ったケインでしたが…。
船内に持ち込まれた異星生物”エイリアン”が次々と犠牲者を出す
ケインの体内に潜んでいた異星生物は、やがて成長し、彼の胸を突き破って飛び出してきたのです。メンバーたちは異星生物”エイリアン”の駆除に乗り出しますが、どんな武器でも通用しない強靭な生命力を前に、次々と命を奪われていきます。科学主任のアッシュが、会社からエイリアンの回収を極秘に命じられていたことも発覚し、絶望的な状況に陥ります。
最後の生存者リプリーが必死の抵抗の末、脱出ポッドで脱出
乗組員が次々とエイリアンの犠牲となる中、生き残ったのは主人公のリプリーと愛猫のジョーンズのみ。彼女は船内の自爆装置を作動させ、ジョーンズを連れて脱出ポッドで脱出を図ります。しかし、そこにエイリアンが忍び込んでいたのでした。
「エイリアン」が映画史に残る革新的な作品である理由
スイスの芸術家H・R・ギーガーによる衝撃的なエイリアンデザイン
「エイリアン」の最大の特徴は、何と言ってもH・R・ギーガーによって生み出されたエイリアンのデザインでしょう。男性的でありながら妖艶でエロティックな、今まで誰も見たことのないクリーチャーデザインは大きな衝撃を与えました。無機質な宇宙船内に登場する有機的なその姿は、強烈な印象を残します。
出演者の熾烈な演技と相まって恐怖と緊張感を醸成する映像・音楽
リドリー・スコット監督の緻密な演出のもと、スタッフたちが生み出した重厚な宇宙船セットと、ジェリー・ゴールドスミスの音楽が、本作の持つ恐怖と緊張感を盛り上げています。未知の化け物との遭遇、仲間が次々に殺される状況、そして孤独に怯えるリプリー。出演者たちのリアルな演技と表情が、観る者をぎりぎりの緊張状態に追い込みます。
リプリーというキャラクターがアクションヒロインの先駆けに
「エイリアン」以前のSF作品の多くは、男性主人公が活躍する一方で、女性は脇役的な存在でした。しかし本作の主人公リプリーは、状況を的確に判断し、勇敢に立ち向かっていく姿が印象的です。その後の「エイリアン」シリーズでも活躍するリプリーというキャラクターは、アクションヒロインの先駆けと言えるでしょう。
まとめ：「エイリアン」は見るべき傑作SFホラー
斬新な設定とデザインは後の多くの映画作品に影響を与えた
H・R・ギーガーによるエイリアンのデザイン、宇宙を舞台にしたホラー展開など、「エイリアン」の持つ革新性は高く評価されています。この映画から影響を受けたクリエイターは数多く、SF映画の古典として現在も語り継がれる所以と言えるでしょう。
まだ見ていない人は、ぜひこの機会にチェックしてほしい作品
「エイリアン」の持つ独特の魅力を、ぜひ映画館やビデオで体験してみてください。緊張感と恐怖、そしてラストの感動は、他の追随を許しません。有名なあのシーンの数々を、ネタバレを知った上であなた自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。
