【ネタバレあり】映画「ア・フュー・グッドメン」のあらすじと見どころを徹底解説!

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映画「ア・フュー・グッドメン」とは?

「ア・フュー・グッドメン」は、1992年に公開されたアメリカ映画です。ロブ・ライナーが監督を務め、トム・クルーズ、ジャック・ニコルソン、デミ・ムーアが主演を務めました。アーロン・ソーキンが脚本を手掛けた本作は、同名の舞台劇を映画化したもので、軍法会議を舞台にしたサスペンス作品となっています。
本作の製作費は約3300万ドルでしたが、アメリカ国内だけで1億4000万ドル以上の興行収入を記録し、大ヒットを果たしました。また、アカデミー賞やゴールデングローブ賞など、数多くの賞にノミネートされました。特にジャック・ニコルソンの演技が高く評価され、印象的なセリフ「You can’t handle the truth!(おまえに真実は分からん!)」は、アメリカ映画の名セリフベスト100の29位にランクインしています。

「ア・フュー・グッドメン」のあらすじ

事件の発端

(C)Columbia Pictures Industries, Inc.(C)COLTRI

物語は、キューバのグァンタナモ米軍基地で起きた一等兵ウィリアム・T・サンティアゴの殺人事件から始まります。被疑者として逮捕されたのは、同じ部隊に所属する上等兵ハロルド・W・ドーソンと一等兵ローデン・ダウニーの2人でした。軍法会議の弁護人に任命されたのは、海兵隊の青年将校ダニエル・キャフィ中尉(演:トム・クルーズ)です。ハーバード大学出身のエリートであるものの、法廷経験に乏しいキャフィは、特別弁護人としてジョアン・ギャロウェイ少佐(演:デミ・ムーア)とサム・ワインバーグ中尉(演:ケヴィン・ポラック)の助力を得ることになります。

裁判の展開

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キャフィは当初、軍隊内での”しごき”が原因の事故として、裁判を簡単に済ませようとします。しかし、ギャロウェイの助言で真相究明に乗り出します。サンティアゴは、過酷な訓練に耐えきれず、上官への密告と引き換えに基地からの転属を申し出ていたことが明らかになります。これに憤ったジェセップ基地司令官(演:ジャック・ニコルソン)の命令で、ケンドリック中尉(演:ケイファー・サザーランド)は、サンティアゴへの「コードRED(規律違反者への制裁)」を密かに実行させていたのです。
裁判ではマーキンソン中佐が重要な証言を行う予定でしたが、直前に自殺してしまいます。キャフィは最後の手段として、ジェセップをも法廷に召喚。巧みな尋問によって、ジェセップ自身がコードREDの指示を出していたことを自白させることに成功します。

衝撃の結末

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ジェセップの証言により、被告人である2人の兵士に殺意がなかったことが証明され、無罪が確定します。しかし一方で、軍隊への背信行為を理由に除隊処分が下されることになります。ダウニーは困惑しますが、ドーソンは本当に守るべきだったのは規律ではなく、弱者であるサンティアゴだったのだと悟るのでした。
キャフィの粘り強い弁護が実を結び、事件の真相が明らかになった瞬間、法廷は騒然となります。権力に盲従するジェセップの姿は、軍隊という組織の問題点を浮き彫りにしました。本作は、軍隊内の不条理と、それに立ち向かう若者の姿を描いた社会派ドラマとして高く評価されています。

映画の見どころと名シーン

本作の見どころは、何といっても法廷でのキャフィとジェセップの対決シーンでしょう。トム・クルーズ演じる若き弁護士が、ジャック・ニコルソン演じる権力者を言葉巧みに追い詰めていくさまは、スリリングで見応え抜群です。特に、ジェセップが感情を爆発させ、「You can’t handle the truth!」と叫ぶ場面は、本作を代表する名シーンとして知られています。
また、軍隊における規律と正義、権威と服従をめぐる議論も、重要なテーマとなっています。個人の尊厳を踏みにじる「コードRED」の存在や、それを容認する組織の体質が浮き彫りになる中で、キャフィをはじめとする若者たちの正義感と勇気が胸を打ちます。

「ア・フュー・グッドメン」の評価と影響

「ア・フュー・グッドメン」は、公開当時から批評家から高い評価を受け、興行的にも大成功を収めました。第65回アカデミー賞では作品賞、助演男優賞(ジャック・ニコルソン)、音響編集賞、脚本賞の4部門にノミネート。ゴールデングローブ賞でも作品賞や助演男優賞などを受賞しました。
本作は、軍隊という閉鎖的な組織の中で、正義を貫こうとする若者の姿を描いた作品です。権力の腐敗や個人の尊厳の軽視といった普遍的なテーマを扱っており、公開から30年以上が経った現在でも色褪せない魅力を放っています。また、トム・クルーズやデミ・ムーアといった人気スターの熱演も、本作の大ヒットに貢献しました。
法廷ドラマというジャンルの傑作として名高い「ア・フュー・グッドメン」は、後に舞台の再演や、各国でのリメイク版が製作されるなど、大きな影響力を持つ作品となりました。正義感と勇気の大切さを訴える本作のメッセージは、今なお多くの人々の心に響き続けています。

まとめ

「ア・フュー・グッドメン」は、軍隊内の不正を暴こうとする若き弁護士の奮闘を描いた法廷サスペンス映画です。トム・クルーズ、ジャック・ニコルソン、デミ・ムーアという豪華キャストが演じる骨太の人間ドラマは、スリリングな展開と重厚なメッセージ性で観る者を魅了します。
権力と正義、組織と個人の対立を浮き彫りにしつつ、真実を追求する勇気の大切さを訴える本作は、強い社会的メッセージ性を持った作品と言えるでしょう。公開から30年以上経った現在でも色あせない普遍的なテーマ性は、「ア・フュー・グッドメン」が高く評価され続ける所以です。
緻密に構成された脚本、名優たちの熱演、そして印象的な名セリフの数々。これらが織りなす、興奮と感動のドラマを、ぜひ劇場で、またはご自宅で体験してみてください。心揺さぶられる2時間が、あなたを待っています。