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映画『ウォーリー』の基本情報
公開年と上映時間
ピクサー・アニメーション・スタジオとウォルト・ディズニー・ピクチャーズが製作した全編CGアニメーション映画『ウォーリー』は、2008年6月27日にアメリカ合衆国で3992館にて公開され、初登場1位を記録しました。日本では同年12月5日に公開され、こちらも初登場1位を獲得しています。上映時間は97分です。
監督とスタッフ
本作の監督は、ピクサーの名匠アンドリュー・スタントンが務めました。彼は『ファインディング・ニモ』などでも監督を担当した実力派です。脚本はスタントンとジム・リードンが共同で手掛け、製作総指揮にはジョン・ラセターとピート・ドクターの名前が連なっています。音楽はトーマス・ニューマンが担当し、主題歌にはピーター・ガブリエルの「ダウン・トゥ・アース」が使用されました。
製作会社と配給
『ウォーリー』の製作会社は、言うまでもなくピクサー・アニメーション・スタジオとウォルト・ディズニー・ピクチャーズです。ピクサーは1986年に設立され、以降数々の名作CGアニメーションを世に送り出してきました。配給はウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが担当しています。
全世界での興行収入
本作の全世界での興行収入は、5億2131万1890ドル(約552億円)を記録しました。製作費が1億8000万ドル(約191億円)だったことを考えると、大ヒットを収めたと言えるでしょう。アメリカ国内では2億2380万8164ドル(約237億円)、日本国内では40億円の興行収入を上げています。
『ウォーリー』のあらすじ【ネタバレあり】
汚染された地球と唯一の生き残りロボット・ウォーリー
西暦2805年、人間は汚染し尽くされた地球を捨て、全ての企業を統合した巨大企業BNL(バイン・ラージ)が主導する宇宙船「アクシオム」で生活していました。そんなゴミだらけの地球で、ただ一つ動くものの姿がありました。それが主人公の小型ゴミ処理ロボット「ウォーリー」です。人類が地球を去ってから700年もの間、仲間たちが次々と壊れていく中、ウォーリーは黙々とゴミを圧縮し、整理する作業を続けてきたのです。
もう一人のロボット・イヴとの出会い
ある日、ウォーリーの住処の上空に巨大な宇宙船が着陸し、中から白く輝くロボット「イヴ」が現れます。ウォーリーは一目で彼女に心を奪われてしまいますが、イヴは周囲を探査し、ウォーリーの宝物の一つを回収すると、そのまま機能を停止してしまいます。やがて宇宙船が再びイヴを回収しに戻ってきたとき、ウォーリーは必死に彼女を追いかけ、宇宙船にしがみつくのでした。
ウォーリー、宇宙へ
イヴを追って宇宙船に潜り込んだウォーリーは、人間たちが暮らす「アクシオム」へとたどり着きます。そこで目にしたのは、ホバーチェアに座ったまま画面を見つめ、肥満体型になってしまった未来の人類の姿でした。ウォーリーはイヴの復活を心待ちにしながら、アクシオムでの新生活に馴染んでいきます。しかし、イヴが目覚めると、彼女はウォーリーとの思い出をリセットされてしまっていたのです。
地球帰還をめぐる戦い
実はイヴの探査は、地球に再び緑が芽生えたかどうかを確認するためのものでした。ウォーリーの宝物だった植物の苗は、地球帰還の証となるものだったのです。しかしアクシオムの船長は、快適な宇宙での生活を捨ててまで危険な地球に戻ることを良しとしません。ウォーリーとイヴは、人類を説得し、アクシオムの航路を地球に向けさせようと奮闘します。
プラント探しと決戦
イヴとの冒険の中で、ウォーリーはアクシオムから故郷の地球を懐かしく思い出します。一方のイヴも、ウォーリーとの思い出を取り戻しつつありました。問題の植物を探し出し、分析装置にセットすれば、アクシオムの航路は自動的に地球へと向かうはずです。ウォーリーとイヴは、アクシオムの人工知能オートと船長の妨害を跳ね除け、必死にプラントを探すのでした。
エンディングの衝撃
ついに植物の在り処を突き止めたウォーリーとイヴでしたが、オートによって宇宙空間に投げ出されてしまいます。ウォーリーは自らの命を犠牲にしてイヴを救出し、植物を分析装置にセットすることに成功します。アクシオムは700年ぶりに地球へと舞い戻り、人類は再び足で大地を踏みしめるのでした。一方で、ウォーリーの機能は停止してしまいます。絶望するイヴでしたが、彼女の「キス」によってウォーリーは奇跡の復活を遂げるのでした。
『ウォーリー』の見どころとテーマ
ウォーリーを通して描かれる「愛」
本作最大の見どころは、主人公ウォーリーを通して描かれる「愛」の物語にあります。ウォーリーは長い年月の間、ただ一人で黙々と働き続けてきました。しかし彼の中には、人間らしい感情が芽生えていたのです。イヴとの出会いによって、ウォーリーは自己犠牲の心や、愛する存在のために命を懸ける勇気を知ります。ロボットであるウォーリーが体現する「愛」のメッセージは、私たち人間の心にも強く訴えかけてくるでしょう。
ユーモアと風刺が同居する物語
『ウォーリー』には、ピクサー作品お得意のユーモアと風刺が散りばめられています。未来の人類が、ホバーチェアに座ったまま肥満体型になっている設定は、現代社会への痛烈な皮肉として映ります。また、ウォーリーとイヴのコミカルなやり取りは、一切のセリフなしで表現されながらも、観る者の笑いを誘ってやみません。シリアスなテーマを扱いながらも、絶妙なタッチで笑いを交えるストーリー展開は、ピクサーの真骨頂と言えるでしょう。
子どもにも楽しめるエンターテイメント性
『ウォーリー』は、深いテーマ性とシリアスな内容を持ちながらも、子どもが楽しめるエンターテイメント作品としての側面も持ち合わせています。愛くるしいキャラクターデザインや、目まぐるしく展開するアクションシーンは、子どもの心をしっかりとつかんで離しません。また、セリフが少ない分、登場人物の表情や仕草から感情を読み取る楽しさもあります。子どもから大人まで、幅広い層に愛される理由がここにあるのです。
こんな人におすすめ&関連作品
ピクサー映画が好きな人
『ウォーリー』は、ピクサー・アニメーション・スタジオの代表作の一つです。『トイ・ストーリー』シリーズや『モンスターズ・インク』、『ファインディング・ニモ』など、ピクサー映画が好きな方にはぜひおすすめしたい一本です。ピクサー独特のハートフルなストーリーと、緻密なCGアニメーションは、本作でも存分に堪能できるでしょう。
子どもから大人まで
先述の通り、『ウォーリー』は子どもから大人まで楽しめる作品です。子どもは愛らしいキャラクターとわかりやすいストーリー展開に夢中になるでしょうし、大人は作品に込められた深いテーマ性に感銘を受けるはずです。家族みんなで楽しめる映画をお探しの方にもおすすめです。
SFファン、ロボットものファン
『ウォーリー』はSF作品でもあり、ロボットが主人公のアニメーション映画でもあります。宇宙船での生活や、ロボットだけが暮らす地球の描写は、SFファンにとってこたえられない魅力となっているはずです。また、ロボットでありながら人間的な感情を見せるウォーリーの姿は、ロボットものファンの心を揺さぶることでしょう。
ピクサー映画の他作品の紹介
ピクサーが製作した他の長編アニメーション映画にも、優れた作品が数多くあります。『トイ・ストーリー』シリーズは、おもちゃを主人公にした感動作です。『モンスターズ・インク』は、子ども部屋の裏側に存在する世界を舞台にしたコメディタッチの作品。『ファインディング・ニモ』は、家族愛をテーマにした海洋冒険ものとして人気を博しました。『ウォーリー』を気に入った方は、ぜひこれらの作品もチェックしてみてください。
『ウォーリー』の評価
興行成績と社会現象
『ウォーリー』は全世界で5億2131万1890ドル(約552億円)の興行収入を上げ、2008年の全世界興行収入ランキングで第9位に入りました。公開から10年以上が経過した現在でも、多くの人に愛され続けている不朽の名作と言えるでしょう。公開当時は社会現象にもなり、「ウォーリー」の名前は一躍有名になりました。
批評家からの高い評価
『ウォーリー』は批評家からも非常に高い評価を受けています。映画レビュー集積サイトの「Rotten Tomatoes」では、批評家支持率96%、平均点8.5/10という高スコアを叩き出しました。「壮大なアニメーション体験」「ピクサー映画の中でも最高傑作」といった絶賛のコメントが並んでいます。
数々の映画賞の受賞
『ウォーリー』は、数々の映画賞に輝きました。第81回アカデミー賞では長編アニメーション賞を受賞。第66回ゴールデングローブ賞でも長編アニメーション映画賞を獲得しています。他にもサターン賞やヒューゴー賞など、多数の映画賞に輝いた実績を誇ります。批評家からの評価の高さが伺える結果だと言えるでしょう。
まとめ:愛とつながりの大切さを描いた傑作
ウォーリーから学ぶ教訓
『ウォーリー』の物語からは、様々な教訓を学ぶことができます。ウォーリーは、自分の役割に誇りを持ち、たった一人で懸命に働き続けました。どんな状況でも諦めずに希望を持ち続ける姿は、私たちに勇気を与えてくれます。そしてウォーリーがイヴとの出会いを通して学んだ「愛」の大切さは、私たち人間にとっても心に刻むべき教訓だと言えるでしょう。
現代へのメッセージ
『ウォーリー』は、現代社会に対しても重要なメッセージを投げかけています。作中の未来人類は、過剰な科学技術に依存し、自堕落な生活を送っていました。地球環境の悪化も、彼らの行動が招いた結果だったのです。私たちは『ウォーリー』を通して、環境問題と向き合い、持続可能な社会を築いていく必要性を再認識させられます。また、人との直接的なコミュニケーションの大切さについても、考えさせられるはずです。
永遠に色褪せない名作
『ウォーリー』は、公開から15年以上が経過した現在でも、色褪せることのない名作としての地位を確立しています。普遍的なテーマを扱ったストーリー、魅力的なキャラクター、美しいビジュアル、感動的な音楽。これらの要素が見事に調和した結果、本作は多くの人々の心に深く刻み込まれることとなりました。世代を超えて愛され続ける『ウォーリー』は、まさに現代のアニメーション映画の金字塔と言えるでしょう。
以上が、ピクサーの名作『ウォーリー』についての記事となります。ロボットでありながら人間的な感情を見せるウォーリーの姿に、愛とつながりの大切さを教えられた方も多いのではないでしょうか。『ウォーリー』が提示する数々のメッセージを胸に、より良い未来を築いていきたいものですね。