【ネタバレ】映画「ジョーズ」のあらすじを時系列で完全解説!登場人物や見どころも紹介

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映画「ジョーズ」の基本情報

公開年と製作スタッフ

「ジョーズ」は、1975年に公開されたアメリカの映画です。メガホンを取ったのは、当時新進気鋭の若手監督だったスティーヴン・スピルバーグ。製作は「ゴッドファーザー」などを手掛けた名プロデューサー、デイヴィッド・ブラウンとリチャード・D・ザナックが担当しました。撮影監督はビル・バトラー、編集はヴァーナ・フィールズ、音楽はジョン・ウィリアムズと、各分野のプロフェッショナルたちがタッグを組んだ作品です。

主要キャスト

本作の主人公で、島の警察署長マーティン・ブロディを演じたのは、「フレンチ・コネクション」などで知られるロイ・シャイダー。さらに、海洋学者のマット・フーパー役にリチャード・ドレイファス、プロのサメ漁師クイント役にロバート・ショウ、ブロディの妻エレン役にロレイン・ゲイリーが扮し、製作陣に負けず劣らずの豪華キャストが集結しました。

あらすじを読む前に知っておくべき背景

「ジョーズ」の原作は、ピーター・ベンチリーが1974年に発表した同名の小説です。この小説は、アメリカ北東部の海岸にある架空の町アミティ島を舞台に、大型の人食いザメが出没し、人々を恐怖に陥れるというストーリー。スピルバーグはこの小説に魅了され、映画化を熱望しました。 原作では、登場人物の背景や人間関係に重点が置かれていましたが、映画では観客を恐怖に陥れるサメとの対決に焦点を絞ったサスペンス作品となっています。このアイデアの源泉には、当時話題となっていた実在のホオジロザメ大量捕獲事件や、「白鯨」に代表されるような、マッコウクジラ漁の物語などがあったと言われています。

「ジョーズ」のあらすじ:序盤

クリッシーが行方不明になる

ある夏の夜、アミティ島の浜辺で酒盛りが開かれていました。そこに集まっていた若者のひとり、クリッシーは海で泳ぎたくなり、1人で夜の海へと飛び込みます。 しかし、クリッシーが陽気に泳いでいると、突如水中から謎の生物が彼女に襲いかかります。クリッシーは悲鳴を上げながらも、力尽きて海の藻屑と消えてしまうのでした。

アレックス・キントナーがサメに襲われる

クリッシーの変死体が浜辺に打ち上げられ、サメの仕業である可能性が浮上します。 ブロディ署長はサメの脅威から人々を守るため、ビーチの閉鎖を進言しますが、町長や町議会はこれに賛同せず、住民にパニックが広がることや観光収入への打撃を恐れてこれを却下します。 そしてついに、真夏の昼下がり、多くの人で賑わうビーチでまたしてもサメが出現。今度の犠牲者は、海水浴を楽しんでいた少年アレックス・キントナーでした。砂浜に佇む母親をはじめ、大勢の目撃者が見守る中、アレックスはサメに飲み込まれ、命を奪われてしまいます。

サメに懸賞金がかけられる

息子を失った母親のキントナー夫人は、サメへの復讐を誓います。そして、サメを退治した者に懸賞金を出すことを提案。 当初は3000ドルだった懸賞金でしたが、町の有力者であるクイントは「サメを舐めているのか」と言わんばかりに、1万ドルを要求します。 こうして巨額の懸賞金を餌に、サメ退治を狙う者たちがアミティ島に次々と押し寄せることになるのです。

「ジョーズ」のあらすじ:中盤

ブロディとフーパーがサメを調査する

事態の収拾に追われるブロディは、海洋生物研究所から若き研究者マット・フーパーを招き、サメの生態について助言を求めます。 2人は過去の事件の記録を調べ、人を襲ったサメは通常の大きさを超える巨大な個体であることを突き止めます。 事件は、ブロディの息子マイケルをも危険にさらすことに。マイケルは友人たちとヨットに乗り込みますが、そこへサメが迫ってきたのです。危機一髪のところをブロディに救われ、事なきを得ます。

独立記念日にサメが再び出現

独立記念日を迎え、海水浴客で賑わうビーチ。ブロディやフーパーは事態を憂慮しますが、町長たちは相変わらずサメの話を聞こうとしません。 そして悪夢は現実のものとなります。楽しげに泳ぐ人々のもとに、サメが再び現れたのです。パニックに陥る人々。襲われ、負傷する者も出てきます。 ブロディは為す術もなく、愕然とする町の指導者たち。サメの驚異を、身をもって思い知ることとなりました。

クイントが雇われる

ブロディは、プロのサメ漁師であり、アミティ島きってのタフガイとして知られるクイントを訪ねます。  「サメを仕留めるには1万ドルかかる」というクイント。町を襲う恐怖に、町長たちも渋々ながらその要求を呑むことに。 ブロディ、クイント、フーパーの3人は、クイントの漁船「オルカ号」に乗り込み、サメ退治のための航海へと旅立ちます。 酒を酌み交わす中で、クイントは第二次世界大戦中、撃沈された船から漂流した兵士たちが、サメの餌食になっていったという壮絶な体験を語ります。そんな中、オルカ号に何かが衝突します。「サメだ!」。いよいよ、人間とサメとの死闘の火蓋が切られようとしていました。

「ジョーズ」のあらすじ:終盤

オルカ号での対決開始

サメはオルカ号に何度も体当たりを仕掛けてきます。巨体がぶつかり、エンジンルームに被害が。ブロディはサメに向かって銃を乱射しますが、逃げられてしまいます。 修理を終えたオルカ号に、再びサメが襲いかかります。今度はクイントが銛を放ち、サメに命中。浮きつきとなったサメを、クイントは浅瀬へと誘導しようとします。 しかし逆に、サメの突進力に船が引きずられてしまいます。エンジンに負荷がかかり、遂に故障してしまうのでした。

クイントが犠牲に

サメはオルカ号に激しく体当たりを続けます。次第に船体が大きく傾いていきます。 「このままではいけない!」。そう思ったクイントは、サメに立ち向かうべく船の甲板へ。しかし、そのときサメの大口が彼の目の前に迫ります。 あっという間に、クイントはサメの口へと吸い込まれ、命を落としてしまうのです。

ブロディがサメを爆殺

フーパーは「サメに毒を打てば仕留められる」と考え、金属製の檻に乗り込み、サメに立ち向かおうとしますが、サメの激しい攻撃により、あえなく檻ごと海中へ沈んでしまいます。 海中の岩陰に逃げ込んだフーパーは九死に一生を得ますが、オルカ号の甲板上にただ1人取り残されたブロディ。 ブロディは、酸素ボンベをサメの大口に投げ入れ、M1ライフルでそれを狙撃。見事、ボンベに命中し、大爆発が起きます。 サメは粉々になって海中に沈んでいきました。こうして、人食いザメの脅威は、ブロディの機転によって退けられたのです。 ブロディとフーパー、生き残った2人は救助を待ちつつ、互いの健闘をたたえ合い、ゆっくりと陸地へ泳ぎ始めるのでした。

「ジョーズ」の見どころと注目ポイント

サスペンス演出と音楽

「ジョーズ」の大きな魅力のひとつは、絶妙なサスペンス演出にあります。人の目線だけでなく、サメの視点から見た水中の映像が挿入され、人間が海の中で無防備な存在であることを如実に表しています。 また、ジョン・ウィリアムズが手掛けた主題曲も、作品の緊迫感を高める大きな要素。あの不気味な旋律は、サメの存在と恐怖を見事に象徴しており、聴くものの恐怖心を煽ります。

スピルバーグ監督の手腕

「ジョーズ」は、当時わずか26歳だった新人監督スティーヴン・スピルバーグの才能が遺憾なく発揮された作品と言えるでしょう。 特に、サメの襲撃シーンでは、実物の機械仕掛けのサメとミニチュアを巧みに組み合わせ、今見てもリアリティのある迫力の映像を作り上げています。 また、海の中という自然の脅威と、人間社会の複雑な事情を絡め合わせたストーリー展開も、スピルバーグならではの演出と言えます。

映画史に残る名セリフ

「ジョーズ」には、印象深い名せりふが数多く登場します。 例えば、ブロディがサメの巨大さを目の当たりにして思わず漏らした「もっと大きなボートが必要だ(You’re Gonna Need a Bigger Boat)」は、映画史に残る名セリフのひとつ。 他にも、クイントの含蓄のある台詞が物語に深みを与えています。

「ジョーズ」は、若きスピルバーグ監督をはじめ、キャストやスタッフたちの熱意と努力が生み出した傑作と言えるでしょう。彼らの情熱が、スクリーンからも伝わってきます。今なお色褪せないサスペンスの妙は、彼らの熱意の結晶なのです。

まとめ:「ジョーズ」は今も色褪せない傑作

「ジョーズ」は、公開から40年以上経った今もなお、多くの映画ファンを魅了し続ける不朽の名作です。 人間とサメの死闘を描いたサスペンスフルなストーリー、スピルバーグ監督の卓越した演出、そして個性豊かなキャラクターたち。それらが織りなす映画体験は、今なお色褪せることはありません。 海の中という、人間の力の及ばない危険な世界を舞台に、それでも命がけで立ち向かっていく人間の勇気。「ジョーズ」は、そんな普遍的なテーマを持った作品なのです。 あなたもこの映画を通して、スリルと感動を味わってみてはいかがでしょうか。