【ネタバレ】ミュージカル映画「エビータ」のあらすじを詳しく解説!製作背景やキャスト情報も

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エビータってどんな映画?基本情報を解説

「エビータ」は、1996年に公開されたミュージカル映画です。アンドリュー・ロイド=ウェバー作曲のミュージカル「エビータ」を映画化した作品で、アラン・パーカーが監督を務めました。主演は歌手のマドンナと俳優のアントニオ・バンデラスが務め、共に歌唱シーンでも存在感を発揮しています。

「エビータ」は1996年のアカデミー賞で作曲賞など5部門にノミネートされた他、ゴールデングローブ賞では作品賞や主演女優賞など3部門を受賞するなど高く評価されました。また全世界での興行収入が1億4000万ドル超の大ヒットを記録した作品でもあります。

エビータのあらすじを時系列で詳しく解説!

エビータの半生

「エビータ」の主人公エバ・ペロンは、1919年にアルゼンチンの貧しい家庭に生まれました。15歳でブエノスアイレスに上京しますが、女優としてはなかなか芽が出ません。恋人の力を借りながらも、次第に頭角を現していきます。

ペロンとの出会い

1944年、エバは慈善コンサートで将校のホアン・ペロンと出会います。意気投合した二人は恋人関係となり、政治的野心を共有するようになります。エバはペロンの愛人となり、公の場にも一緒に登場するようになりました。

ファーストレディとなったエビータ

1946年、ペロンは大統領選挙で勝利を収め、アルゼンチンの大統領に就任します。26歳の若さでファーストレディとなったエバは、労働者階級の代弁者として国民の圧倒的支持を集めましたスラムを視察し、貧しい人々に寄り添う姿が「聖なるエビータ」と称えられます。

権力と栄華を極めたエビータ

ファーストレディとなったエバは、労働者の地位向上のために尽力する一方で、自身の権力と人気を利用して富を蓄え、豪奢な暮らしを送るようになります。民衆に施しをするような政策を行いましたが、必ずしも貧困の根本的解決にはつながりませんでした。また、パリを訪れた際には熱狂的な歓迎を受けるなど、海外での人気も高まりました。

エビータの死

1952年、エバは子宮頸がんにより33歳の若さで亡くなりました。国民から深く愛されていたエバの死は国を挙げての悲しみとなり、治療のためヨーロッパに向かう際には大勢の群衆が見送りに殺到しています。エバの国葬には推定300万人もの国民が参列したと言われています。

エビータの見どころは?名曲や名シーンをチェック

「ドント・クライ・フォー・ミー・アルゼンチン」の感動シーン

作中で最も有名な曲が「ドント・クライ・フォー・ミー・アルゼンチン」です。病に伏せるエビータがベッドの上で歌うシーンは、マドンナの歌唱力とアラン・パーカーの演出が見事にマッチした名シーンとして知られています。人々に愛されながらこの世を去るエビータの心情が胸を打ちます。

アラン・パーカー監督の映像美

「ミッドナイト・エクスプレス」や「ピンク・フロイド ザ・ウォール」など、音楽性の高い作品を数多く手掛けてきたアラン・パーカー監督ならではの映像美も見どころです。スラムの悲惨な状況や、華やかな舞踏会の様子など、アルゼンチンの情景が克明に描写されています。

アカデミー賞歌曲賞に輝いた「ユー・マスト・ラヴ・ミー」

アカデミー賞歌曲賞を受賞したのが、マドンナが歌う「ユー・マスト・ラヴ・ミー」です。病に冒されたエビータが最期に歌う曲で、一途に国民に愛されることを望む彼女の切なる願いが歌い上げられます。マドンナの歌唱力が存分に発揮された名曲です。

エビータの登場人物&キャスト紹介

エバ・ペロン(マドンナ)

本作の主人公で、アルゼンチンの大統領夫人。26歳という若さでファーストレディとなり、国民から熱狂的に支持されました。1919年生まれ、1952年に33歳でガンにより死去。

ホアン・ペロン(ジョナサン・プライス)

エバの夫でアルゼンチンの大統領を務めた人物。軍人出身の政治家で、労働者階級の支持を背景に大統領に就任しました。エバとの間に子供はいませんでした。1895年生まれ、1974年没。

チェ(アントニオ・バンデラス)

作品を通して登場する「語り部」的存在で、革命家チェ・ゲバラをモデルにしたと言われています。エビータの行動を皮肉を込めて評している姿が印象的です。アントニオ・バンデラスが渋い演技を見せています。

エビータの興行成績と評価は?

公開当時、「エビータ」は全世界で1億4000万ドル超の興行収入を記録する大ヒット作となりました。主演女優賞などを受賞したマドンナの演技が絶賛されたほか、名曲の数々も人気を博しました。

映画評論サイトの「ロッテン・トマト」では、批評家支持率64%とそれなりの評価を得ています。「配役はまさに完璧」「美しい音楽と壮大なストーリー」など、映画のクオリティの高さを評価する声がある一方、「アルゼンチンの人々にとっては不快」といった辛口のレビューもあります。

まとめ

「エビータ」は、アルゼンチンの国民的ヒーコインであるエバ・ペロンの半生を、ミュージカル映画というスタイルで描いた作品です。権力の頂点に上り詰めながらも、38歳という若さでこの世を去ったエビータ。本作は彼女の激動の人生を印象的な楽曲と共に描き、観る者の心を揺さぶります。

マドンナとアントニオ・バンデラスという実力派キャストの歌唱シーンは圧巻。アラン・パーカー監督の手腕と美しい映像美、アンドリュー・ロイド=ウェバーの名曲の数々が織りなすミュージカル映画の金字塔と言える作品です。ぜひ音楽と映像、ストーリーが一体となった「エビータ」の世界を堪能してみてください。