【キングダム】あらすじを30分で理解!登場人物&見どころも

巨大歴史漫画「キングダム」をご存知ですか?中国春秋戦国時代を舞台に、簡単には説明できないほどの壮大なストーリーが展開されています。本記事では、そんな大作「キングダム」のあらすじを30分で理解できるようにまとめてみました

主人公の信と、中国統一を目指す秦国の若き王・嬴政。二人の出会いから始まり、數多の武将や士たちとの戦いを経て、中華統一へと向かっていく様子を4つのパートに分けて紹介します。さらに、物語のカギを握る登場人物や見どころ、歴史背景についてもわかりやすく解説。

キングダムの魅力は何と言っても、信と嬴政の絆を中心とした重厚な群像劇にあります。戦国の英雄たちが織りなす人間ドラマは、歴史ファンも納得の見応えです。ぜひこの機会に、キングダムの雄大な世界観に触れてみてください。もしかしたらあなたも、仲間たちと共に天下統一を目指したくなるかもしれません!

目次

キングダムとは?あらすじを30秒で説明!

中国春秋戦国時代を舞台にした戦国サバイバル漫画

キングダムは、紀元前の中国・春秋戦国時代を舞台に、後の始皇帝となる秦王・嬴政と、彼に仕える武将・信の活躍を描く戦国サバイバル漫画です。2006年から週刊ヤングジャンプで連載が始まり、2023年現在も絶賛連載中。単行本の累計発行部数は8600万部を突破する国民的大ヒット作品となっています。

主人公・信と秦国の若き王・嬴政の出会いから始まる戦乱の物語


物語の核となるのは、少年・信と、戦国七雄の中で最弱小国だった秦国の若き国王・嬴政の出会い。嬴政の「中国統一」という夢に惹かれた信は、嬴政への忠誠を誓い、共に戦場を駆け抜けることになります。史実の人物をモデルに、フィクションを交えて描かれる古代中国バトルアクション。息もつかせぬ展開と群像劇が魅力の、少年漫画の金字塔です。

キングダムのあらすじ①:信と嬴政、運命の出会い

奴隷から脱出し戦場に向かう少年・信

紀元前245年、秦国の下僕で戦災孤児の少年信と漂は、大将軍を目指して日々修行していた。漂は秦の大臣に見出され仕官するが、重傷を負い、信に将軍への夢と地図を託して亡くなる

秦国の若き王・嬴政との運命的な出会い

地図を頼りに旅を続ける信は、追われていた秦王・政と出会い、反乱軍と戦いながら秦王都へと進む。政とともに反乱を鎮め、最終的に政が玉座を取り戻し、信は土地と家を得て次の戦へ備える

キングダムのあらすじ②:信の初陣、蛇甘平原の戦い

秦軍と魏軍の激戦


始皇二年、秦の大将軍・麃公率いる15万の軍勢が魏の要衝・滎陽に侵攻。信を含む秦軍は魏軍総大将・呉慶の反撃に苦しみ、蛇甘平原での激戦で劣勢に立たされる。信らの第4軍は魏の装甲戦車隊の突撃で大損害を受けるも、麃公の騎馬隊が支援に来る。

決戦の結末と信の昇格

縛虎申が敵副将・宮元と共に討ち死にし、秦軍は戦況を好転させる。麃公は呉慶本軍に突撃し、一騎討ちで呉慶を討ち取り、秦軍は勝利するが滎陽の奪取には至らず帰国信はその功績で百人将に昇格する。

キングダムのあらすじ③:名将の死と秦軍の快進撃

史実でも名高い将軍・王騎の死と秦国の危機

時始皇三年2月、秦大将軍・蒙驁が20万の軍勢で韓に侵攻し、短期間で11の城を落とす。同時に趙の龐煖率いる12万の軍勢が秦の馬央と馬陽に侵攻する。これに対抗し、秦は王騎と蒙武を率いる10万の軍勢を派遣し、乾原で開戦する。秦左軍は趙右軍の策に苦しみながらも、飛信隊が馮忌を討ち取り戦況を好転させる。中央の蒙武軍は当初押されるが、連日の戦いで損害を与える。四日目、趙軍の全軍攻撃を王騎が迎え撃ち、趙軍は退却する。その夜、趙の龐煖が秦軍を襲うが、飛信隊は敗走を免れる。五日目、王騎は趙本陣に挑み、龐煖を討とうとするも趙軍の李牧に挟撃される。王騎は死の間際に信に自らの矛を託し、趙軍撤退後、信は三百人将に昇格する。

趙との同盟と信の活躍

始皇四年、趙宰相・李牧が秦を訪れ、趙と秦の同盟が成立。前線では若き将たちが功を重ねる一方で、秦の政は太后と呂不韋の密通を知り、政治攻勢を展開する。翌年、蒙驁将軍率いる20万の軍が山陽を目指し、廉頗が率いる魏軍と対峙。戦いは六日間続き、飛信隊の活躍や廉頗の策による蒙驁との一騎討ちが行われる。戦いの最中、信は輪虎を討ち取り、最終的に秦軍が山陽を奪取。戦後、飛信隊は帰路につき、信は千人将に正式に昇格する

三大将軍・龐煖(史実の廉頗)との邂逅と激闘

飛信隊は羌瘣の不在で敗戦が続き、再降格の危機にあったが、河了貂の加入により活躍し、山陽平定に貢献する。その後、秦は山陽を東郡と改称し、飛信隊は対楚前線へ送られる。一方、李牧と龐煖は燕を侵攻し、劇辛を討ち取る。また、信は楚軍千人将と小競合いを起こす。咸陽では、嫪毐が太后へ送り込まれ、呂不韋は相国に就任。政は成蟜一派を解放し、呂不韋打倒に協力させ、昌平君と昌文君を丞相に就任させ、政陣営は実権を強化した。

キングダムのあらすじ④:合従軍編と中華統一への道

六国連合軍の秦侵攻と函谷関の戦い


始皇六年、楚宰相・春申君と李牧が率いる六国連合軍が秦に侵攻し、全戦力を動員した秦軍と函谷関で激突する。初日、信の活躍で趙軍副将を討ち、騰軍は楚軍と戦い勝利を収める。魏軍総大将の巨大な戦車は桓騎により焼き払われる。その後、合従軍は消耗戦を続け、韓軍総大将による毒攻撃で秦将が倒れる。十五日目の大攻勢では、蒙武が楚軍総大将を討ち取り、張唐は毒で力尽きる前に成恢を討つ。燕軍は王翦軍の攻撃で退却し、媧燐本軍の攻撃は蒙武が振り切り、函谷関を守り切る。最終的に合従軍は元の位置まで退却する。

史実の名将・李牧(趙軍)との智略戦

秦軍が勝利に油断している隙に、李牧が武関を攻め落とす。麃公軍は李牧を追い本陣に到達するが、麃公は龐煖との一騎討ちで討たれる。一方、政は蕞で信達と合流し、民兵とともに李牧軍を迎え撃つ。初日は持ちこたえるが、二日目に李牧軍の攻撃で窮地に立たされる。飛信隊が救援し、五日目まで凌ぐも民兵は疲弊し、政も重傷を負う。七日目に李牧軍の総攻撃で城門が突破されそうになるが、山の民の援助で形勢が逆転し、信が龐煖を退ける。その後、李牧軍は撤退し、合従軍は斉へ攻め込んだ後解散する。この功績で信は三千人将に昇格し、羌瘣も敵を討ち飛信隊に戻り活躍する。

中華統一構想

魏の著雍を目指し、騰率いる秦軍が侵攻。敵方は呉鳳明が指揮を取り、両軍には強力な援軍が加わる。計画通り、秦軍は三日目に魏軍本陣へ突撃し、激しい戦いの末、信が敵将・霊凰を討ち取り、秦は著雍を奪取する。この功績で信と王賁は五千人将に昇格し、飛信隊も八千人隊に拡張される。

同時に、嫪毐が太原で毐国を建国し、楚が秦に侵攻始皇九年には政が成人し、加冠の儀を雍で行う。しかし毐国軍が咸陽を襲い、飛信隊と蕞の兵が討伐に出る。最終的に昌平君が毐国軍を打ち破り、毐国の反乱は鎮圧される。これにより政は呂不韋との争いに勝利し、秦は毐国軍と楚軍の脅威を排除。政は、信に15年で中華統一の構想を明かす

主要登場人物の関係と見どころ

秦国の若き将たち(信、王賁、蒙恬)の成長と友情

キングダムの魅力の一つは、主人公・信と秦国の若き武将たちの成長物語です。
幼い頃から共に戦場を駆け抜けてきた信、王賁、蒙恬は、熱き友情で結ばれた盟友。彼らの切磋琢磨と絆の深まりは、物語に厚みを与えています。また信の親友・漂との悲哀に満ちた関係性や、桓騎との出会いと別れも見どころです。

嬴政と秦国六将(王騎、騰、桓騎ら)の師弟関係と確執

秦国の大将軍を務める六将は、作中屈指の猛将ぞろい。王騎や蒙武といった大物から、若き勇将の騰、桓騎まで個性豊かな面々が揃います。
彼らと主君・嬴政との師弟関係や、時に起こる考え方の相違は緊張感を生み出します。作戦を巡る議論や権力闘争も見応え十分。嬴政の弟・成蟜との兄弟関係も話題を呼びました。

敵将たちの魅力(李牧、龐煖ら)と戦いの妙味

物語のスパイスとなっているのが魅力的な敵将の面々。トップに挙げられるのは趙軍の大将軍・李牧でしょう。戦術眼に優れた策略家で、信の良きライバルとして幾度となく立ちはだかります。龐煖の怪力無双ぶりや、色香を武器に男を手玉に取る羌花&尭雲の妖艶さも一見の価値アリ。
多彩なキャラが織りなす人間ドラマは、キングダムの大きな魅力と言えるでしょう。

キングダムが描く春秋戦国時代の世界

史実の人物や出来事を踏まえた重厚な物語

キングダムの物語の背景となっているのは、中国の春秋戦国時代。登場人物の多くは実在の人物をモデルとしており、始皇帝の一代記的側面を持ちます。中華統一や万里の長城建設など、歴史的事件の数々にフィクションを交えて新解釈を加えているのが特徴です。
春秋五覇から戦国七雄へと移り変わる勢力図や、国家間の熾烈な戦いと権謀術数。物語を通して、この時代の歴史のダイナミズムを体感できるでしょう。

古代中国の文化や価値観の表現


キングダムの魅力は何と言っても古代中国の文化や価値観を色濃く反映している点。身分制度や兵制、戦術など、リアルな描写が読者を当時の世界へといざないます。
儒教や法家思想など中国古来の思想もストーリー展開に大きく影響。東洋的な世界観と独特の空気感が漂う中原の地を舞台に、英雄たちが中華統一の夢に燃える。そんな雄大なロマンを感じさせてくれる作品です。

キングダムの魅力は群像劇にあり!

信と嬴政の二人の成長物語と絆

キングダムは一人の英雄の物語ではありません。主人公・信の成長と活躍を軸としつつ、秦王・嬴政を始めとした魅力的なキャラクターたちが織りなす重厚な群像劇こそが作品の魅力と言えるでしょう。
信と嬴政、理想の君主と忠臣として固い絆で結ばれた二人の青春群像。戦乱の中で二人が紡ぐ友情と信頼の物語は、読む者の心を熱くさせずにはおきません。

多彩な登場人物たちの生き様と人間ドラマ

王騎や蒙武、李牧ら一騎当千の武将たちの勇姿。政や昌平君、呂不韋ら知略に長けた軍師たちの権謀術数。戦国の英雄たちが自らの信念を貫く生き様は、時代が違えど現代にも通じる人間ドラマとして描かれています。
親子、師弟、君臣、敵味方。様々な間柄の人間模様が複雑に交錯しながら、物語は大河のごとく流れていきます。愛する者を守るために刃を振るう、純粋な想いを抱く登場人物たちの姿にも注目です。

史実とフィクションが織りなす重厚な歴史ロマン

キングダムは歴史マンガの枠を超えた、スケールの大きな物語です。春秋戦国時代という古代中国の動乱の世に生きる英雄たちの生き様は、まさに歴史ロマンと呼ぶにふさわしい迫力と重厚感に満ちています。
史実の人物や出来事をベースにしながら、絶妙にフィクションを織り交ぜて描かれるキングダムの世界観。魅力的なキャラクターたちが紡ぎだす、かつてない歴史エンターテインメントをぜひその目で確かめてみてください。