【あらすじ】ピクサー映画「メリダとおそろしの森」のストーリーと見どころ

「メリダとおそろしの森」の基本情報

制作背景とスタッフ

「メリダとおそろしの森」は、ピクサー・アニメーション・スタジオによって制作されました。監督は、マーク・アンドリュースとブレンダ・チャップマンが務め、脚本はチャップマンとアイリーン・メッキが担当しました。製作総指揮には、ピクサーを代表するジョン・ラセター、ピート・ドクター、アンドリュー・スタントンが名を連ねています。音楽は、パトリック・ドイルが手掛けました。

興行収入と評価

本作は全世界で約5億4,000万ドルの興行収入を記録し、大ヒットを達成しました。一方、日本での興行収入は約9億円にとどまりました。批評家からは、ピクサー作品として高い評価を得ており、アニメーションの質の高さや母娘の絆を描いたストーリーが賞賛されました。

受賞歴

「メリダとおそろしの森」は、第85回アカデミー賞で長編アニメ映画賞を受賞しました。また、第70回ゴールデングローブ賞でアニメーション作品賞にノミネートされるなど、数多くの映画賞で高い評価を得ています。

本作は、2012年6月22日に全米で公開され、同年7月21日に日本で公開されました。上映時間は93分で、3Dとドルビーアトモスによる上映が行われました。「メリダとおそろしの森」は、ピクサー初の女性主人公を描いた作品であり、ディズニープリンセスの新たな一面を示した意欲作として注目を集めました。

映画「メリダとおそろしの森」のあらすじ

自由奔放な王女メリダの物語

「メリダとおそろしの森」は、スコットランドの高地を舞台に、勇敢で自由奔放な王女メリダの冒険と成長を描いたディズニー/ピクサーのアニメーション映画です。メリダは、母親のエリノア王妃から王女らしい振る舞いを求められますが、自分らしく生きることを望んでいました。

母娘の確執と魔女の登場

メリダの16歳の誕生日に、エリノア王妃は伝統に従って、メリダの婿選びの儀式を行おうとします。これに反発したメリダは、儀式に割って入り、母との確執が深まります。そんな中、メリダは森の奥で一人の魔女に出会います。

母エリノアが熊に変身

メリダは魔女から、母の心を変える魔法の菓子をもらいます。しかし、その菓子を食べたエリノア王妃は、なんと巨大な熊に変身してしまったのです。王国は大混乱に陥り、メリダは母を人間に戻すべく、魔女の元へと向かいます。

呪いを解くため、母娘の絆を取り戻す冒険

魔女の助言に従い、メリダは「裂かれたもの」を修復することで、呪いを解けると知ります。母娘は再び森へと向かい、お互いを理解し合おうと努力します。メリダは、自分の身勝手さを反省し、母に心を開いていきます。一方、エリノア王妃も、メリダの真の望みを理解するようになります。

メリダの成長と家族の絆

冒険の中で、メリダは母への愛情を再確認し、自分の未熟さを乗り越えて成長していきます。そして、「裂かれたもの」が、母娘の絆を象徴するタペストリーであることに気づきます。メリダはタペストリーを修復し、無事に母の呪いを解くことができました。物語の結末では、メリダとエリノア王妃の絆がより強くなり、家族全員の心が一つになるのでした。

「メリダとおそろしの森」の登場人物

メリダ王女(声優:大島優子)

メリダは、勇敢で自由奔放な16歳の王女です。弓の腕前は確かで、自分の意思を強く持っています。母親から王女らしさを求められることに反発し、自分らしく生きることを望んでいます。物語を通して、母親への理解を深め、自身の未熟さを乗り越えて成長していきます。

エリノア王妃(声優:塩田朋子)

エリノア王妃は、メリダの母親であり、王国の伝統を重んじる厳格な女性です。娘のメリダに王女らしい振る舞いを求めますが、魔女の魔法で熊に変身してしまいます。熊の姿となったエリノアは、メリダとの冒険を通じて、娘の真の望みを理解するようになります。

ファーガス王(声優:山路和弘)

ファーガス王は、メリダの父親で、勇壮な体格と豪快な性格の持ち主です。かつて、凶暴な熊モルドゥに立ち向かった経験を持ちます。メリダを溺愛しており、エリノア王妃とは対照的な存在として描かれています。

森の魔女(声優:木村有里)

森の奥に住む謎めいた魔女で、メリダに運命を変える魔法の菓子を与えます。その菓子によって、エリノア王妃は熊に変身してしまいました。魔女は、メリダに呪いを解く方法を示唆しますが、その真意は物語の終盤まで明らかにされません。木彫りの置物や彫刻を作ることを趣味としています。

「メリダとおそろしの森」の見どころ3選

母娘の絆と成長物語

「メリダとおそろしの森」の大きな魅力は、メリダとエリノア王妃の母娘関係の描写にあります。反発し合っていた二人が、魔法によって引き起こされた危機を通じて、お互いを理解し、絆を深めていく過程は感動的です。メリダは、自分の未熟さと向き合い、母への愛情を再確認することで成長します。この物語は、親子関係や家族の絆の大切さを示唆しています。

スコットランドの美しい風景と音楽

本作の舞台となるスコットランドの大自然や、城の美しい風景は見事に描かれています。ケルト文化をイメージさせる衣装やデザインも魅力的です。さらに、スコットランド風の音楽が物語の情緒を盛り上げ、観る者を中世のスコットランドへといざないます。ピクサーならではの繊細で美しいアニメーションが、スコットランドの風景をいきいきと表現しています。

ピクサーならではのユーモアと感動

「メリダとおそろしの森」には、ピクサー作品らしい笑いと感動が詰まっています。メリダの弟たちの可愛らしい行動や、脇役キャラクターの言動が、物語に適度な笑いを提供します。一方で、メリダと母の関係性の変化や、感動的な場面でのセリフは、観る者の心を打ちます。ピクサーの高い技術力によるアニメーションは、キャラクターの表情や動きを生き生きと表現し、物語への没入感を高めています。

まとめ:「メリダとおそろしの森」を楽しむためのポイント

「メリダとおそろしの森」は、母娘の絆と主人公メリダの成長物語が魅力的なピクサーのアニメーション作品です。本作を楽しむためのポイントは、まず、家族愛やメリダの自立をテーマとしたストーリーに注目することです。メリダとエリノア王妃の関係性の変化や、メリダの勇気と優しさは、観る者の心を打つでしょう。

また、スコットランドの美しい風景や文化の描写も見どころの一つです。ケルト文化を感じさせる衣装や音楽は、物語の雰囲気を盛り上げています。ピクサー作品らしい笑いと感動のバランスも、本作の大きな魅力です。子供から大人まで、幅広い世代が共感できる普遍的なテーマを持った作品といえるでしょう。

「メリダとおそろしの森」は、ピクサー初の女性主人公を描いた作品であり、ディズニープリンセスの新たな一面を示しました。高いクオリティのアニメーションと、登場人物たちの個性的なキャラクター性も、本作の魅力を支えています。「メリダとおそろしの森」を観ることで、家族の絆の大切さや、自分らしく生きることの意味を再確認できるはずです。