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映画『最高の人生の見つけ方』について
作品概要
『最高の人生の見つけ方』は、2007年のアメリカ映画です。『ミザリー』や『スタンド・バイ・ミー』などを手掛けた名匠ロブ・ライナー監督が、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンという2大スターを迎えて描いた、笑いと涙のヒューマンドラマです。 余命わずかと宣告された2人の男が、死ぬ前にやり残したことを「バケットリスト」に書き出し、一緒に旅に出るというストーリー。アメリカでは大ヒットを記録し、第80回アカデミー賞では作曲賞にノミネートされました。 主人公の2人を演じるのは、アカデミー賞受賞経験もあるベテラン俳優の競演。ジャック・ニコルソンが金持ちで我儘な大富豪、モーガン・フリーマンが心優しき自動車修理工という正反対のキャラクターを熱演。2人の名コンビぶりが作品の大きな魅力となっています。
キャスト・スタッフ
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
---|---|---|
エドワード・コール | ジャック・ニコルソン | 勝部演之 |
カーター・チェンバース | モーガン・フリーマン | 坂口芳貞 |
トーマス | ショーン・ヘイズ | 横堀悦夫 |
バージニア・チェンバース | ビバリー・トッド | 野沢由香里 |
- 監督:ロブ・ライナー
- 製作:ロブ・ライナー、クレイグ・ゼイダン、ニール・メロン、アラン・グライスマン
- 脚本:ジャスティン・ザッカム
- 音楽:マーク・シャイマン
『最高の人生の見つけ方』のあらすじと見所
余命宣告をきっかけに芽生えた友情
入院した大病院で、偶然同室になったエドワードとカーター。エドワードは大金持ちの社長、カーターは勤勉実直な自動車修理工という正反対の2人ですが、ともにガンの余命宣告を受けたことで急速に親交を深めていきます。 当初は性格の違いからぶつかることもありましたが、2人は次第に本音を語り合えるようになります。 病室で過ごす時間の中で、カーターが死ぬ前にやりたいことを書き留めた「バケットリスト」の存在をエドワードが知ったことから、2人の特別な冒険がスタートするのです。
死ぬまでにやりたいこと「バケットリスト」に挑戦
「バケットリスト」とは、死ぬ前にやりたいことをリストアップしたもの。そこには、スカイダイビングに挑戦する、最高の車を運転する、世界で一番美しい場所を見るなど、大小様々な夢が書き連ねられていました。 エドワードはそれを見て、自分もカーターと一緒にリストを完遂すると宣言。エドワードの権力と財力を使えば、どんな夢も実現できると、カーターを説得するのです。 こうして2人は、エドワードのプライベートジェットで世界中を飛び回る旅に出発。残された時間を、夢を叶えることに捧げることを誓います。
スカイダイビングにレース、次々と夢を叶える旅
「バケットリスト」に挑戦する2人の冒険は、スリルとロマンに溢れたものでした。 まずはスカイダイビングに挑戦。大空を自由に飛ぶ爽快感を2人は堪能します。 次に訪れたのはサーキット場。高級スポーツカーを乗り回し、スピードの興奮を満喫します。 こうして、温泉に入ったりピラミッドを見学したり、時にはヒマラヤまで足を伸ばしたり。エドワードとカーターは、お金には代えられない貴重な思い出を重ねていくのです。
旅の途中での喧嘩と和解、深まる絆
とはいえ、2人の旅は順風満帆というわけではありませんでした。 エドワードはカーターに黙って自分の娘に会わせようとしたことから大ゲンカになったり、価値観の違いですれ違いが生じたり。ターミナルの病を抱えながらの旅だけに、体調の変化にイライラが募ることもあります。 それでも、ぶつかり合いながら理解を深め、励まし合いながら絆を育んでいく2人。 旅を通して、お金では買えない本当の幸せとは何かを考えさせられる名シーンの数々が、ここにあります。
エドワードとの別れ、そして新たな一歩
充実した日々を送る中で、カーターは病が悪化。 最後はエドワードに見守られながら、穏やかにこの世を去ります。親友を失ったエドワードは、言葉にならない喪失感にとらわれますが、同時にカーターから教わった生き方を胸に刻みます。 カーターの遺言に導かれ、娘との和解を果たしたエドワード。彼はカーターとの思い出を胸に、残された人生を歩み出すのです。 ラストシーンでは、2人の遺灰がエベレストの山頂で風に乗って舞い上がります。限りある人生を全力で生き抜いた2人の友情が、永遠のものとなる感動的な結末です。
映画から学ぶ人生の教訓
今を生きることの大切さ
余命宣告という設定から、人生の儚さと尊さを教えてくれる本作。 もし明日死ぬとしたら、今日何をするか。限られた時間をどう生きるのか。 登場人物たちが全力で夢を追いかける姿は、今この瞬間を大切にすることの意味を考えさせてくれます。
夢を追いかける勇気
「いつかやろう」と先延ばしにしていた夢を、思い切って実行に移す2人の勇気にも胸を打たれます。 人生に悔いを残さないためには、時には勇気を出して一歩踏み出すことが大切。 年を取ってからでも、心に秘めた夢をあきらめる必要はない。そんな前向きなメッセージが込められています。
家族や友人を大切にする
死が間近に迫る中で、改めて大切なものが見えてくる。 それは、家族や親友との絆でした。 カーターは妻子との団欒を何より幸せそうに語り、エドワードは娘との関係修復に動き出します。 人は一人では生きられない。支え合える、本当の仲間の存在が、人生には不可欠なのだと気付かされるのです。
リメイク版『最高の人生の見つけ方』
日本版の作品情報
『最高の人生の見つけ方』は、2019年に日本でリメイクされました。監督は『野球部員、演劇部員』などの犬童一心。主演は吉永小百合と天海祐希という、日本を代表する女優の競演が話題を呼びました。 物語の設定は、余命宣告を受けた2人の女性という風にアレンジ。しかし、夢を追いかける姿や深まる友情など、オリジナル版の持つ感動はしっかりと受け継がれています。
オリジナルとの違い
日本版の特徴は、吉永小百合演じるのんびり屋のおばあちゃんと、天海祐希演じるセレブな社長という、対照的な2人の女性を主人公にしたことでしょう。 日米の文化や価値観の違いを反映した設定の変更はありますが、「人生の意味とは何か」を問いかける作品のテーマは普遍的なもの。 むしろ女性視点の解釈が加わったことで、家族の絆や友情をより繊細に描写する作品になったと言えそうです。
まとめ
『最高の人生の見つけ方』は、「明日死ぬとしたら、あなたは何がしたいですか?」という質問を投げかける映画です。 残された時間は誰にとっても平等。だからこそ、一日一日を大切にして、自分の夢に向かってまっすぐ生きていこう。 心の友と過ごす日々のかけがえのなさ。家族を想う気持ちのあたたかさ。 ジャック・ニコルソン&モーガン・フリーマンの名コンビが体現した、人生の喜びと切なさ。 感涙必至の名場面の数々が、あなたの心に染み渡るはずです。 人生の意味を考えさせてくれる感動作を、ぜひご覧ください。