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『今夜、ロマンス劇場で』ってどんな映画?基本情報まとめ
キャスト・スタッフ
『今夜、ロマンス劇場で』は、日本の名だたる俳優たちが集結した、豪華キャストが魅力の一つです。モノクロ映画の中から飛び出してきたお姫様・美雪を演じるのは綾瀬はるか。現実の世界で暮らす青年・健司役は坂口健太郎が務めます。そのほかにも本田翼、北村一輝、中尾明慶、石橋杏奈、柄本明、加藤剛など実力派俳優陣が脇を固めています。
監督は武内英樹、プロデューサーは稲葉直人。武内監督は、『君と100回目の恋』などのロマンティック作品を数多く手がけてきました。稲葉プロデューサーは『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』などで知られる、ファンタジー映画の名手です。
あらすじ(ネタバレなし)
物語の主人公は、映画監督を夢見る青年・牧野健司(演:坂口健太郎)。ある日、健司が通う映画館で上映中の白黒映画『お転婆姫と三獣士』から、美しいお姫様・美雪(演:綾瀬はるか)が飛び出してきます。驚く健司をよそに、美雪は当然のように彼の部屋に転がり込み、現実世界での新生活を始めてしまうのです。
ところが、ひょんなことから美雪の秘密が明らかに。彼女は現実の人間には触れられないのでした。惹かれ合うほどに募る寂しさ。触れられない恋に悩む2人は、どんな決断を下すのでしょうか。
笑いと涙、胸キュンシーンが満載のファンタジック・ラブストーリー。映画の世界から飛び出した、摩訶不思議なお姫様と、彼女に振り回されながらも映画監督への夢をかなえていく青年の姿を描いた、エンターテインメント作品です。
作中には、日本映画の黎明期を思わせる名シーンのオマージュが散りばめられているのも見どころ。美雪の衣装は何と全25着、圧倒的なクオリティの映像美にも注目です。主題歌は、オーストラリアの歌姫シェネルが歌う「奇跡」。壮大なメロディーが、映画の世界観をさらに盛り上げてくれます。
『今夜、ロマンス劇場で』あらすじ・ネタバレ解説
モノクロのスクリーンから飛び出した謎の美女
主人公の牧野健司(演:坂口健太郎)は、古いモノクロ映画『お転婆姫と三獣士』の中に登場するお姫様・美雪(演:綾瀬はるか)に魅了されます。自由奔放に振る舞うお転婆なお姫様に、健司は恋心を抱くようになるのです。
ある雷雨の夜、健司が映画を観ていると、突如スクリーンから美雪が抜け出してきました。呆然とする健司の目の前で、美雪は当然のように振る舞い、健司に「しもべ」呼ばわりされてしまいます。
現実世界で繰り広げられるファンタジックなラブストーリー
こうして、美雪と健司の奇妙な共同生活がスタート。現代の常識を知らない美雪にふりまわされる健司ですが、彼は美雪に少しずつこの世界のルールを教えていきます。
そんな健司とは対照的に、純粋で一生懸命な美雪の姿勢に健司は感化されていきます。いつしか彼女の存在が、かつて挫折しかけた映画監督になる夢を再び追いかける原動力になっていったのです。
美雪の秘密が明らかに!?触れられない2人の切ない恋
美雪もまた健司に惹かれ、特別な感情を抱くようになります。しかし、彼女にはある秘密がありました。それは、人間に触れると美雪の存在が消えてしまうということ。
惹かれ合えば合うほど、触れられない寂しさが募ります。それでも健司は、美雪との日々を諦めることができません。ガラスで仕切られた窓越しにキスをしたり、互いの端を持った手ぬぐいで疑似デートをしたり。齟齬をぬぐえない恋を続ける2人でした。
健司の映画監督としての夢と成長
美雪との生活を通して健司は人間的に成長し、映画監督としての感性も磨かれていきます。美雪はいつまでも若いままですが、健司は年老いていき、ついに最期の時を迎えようとしていました。
健司は、美雪と過ごした日々をもとに脚本を書き上げ、それが最後の力作となったのです。
感動の結末!健司と美雪の運命は
臨終の際、健司は我が儘を言って美雪に触れたいと告げます。するとついに美雪は健司に触れ、健司もまた美雪の手を握り返しました。息を引き取る健司とともに、美雪の姿も静かに消えていったのです。
健司の遺した脚本の中では、モノクロの世界に迷い込んだ健司と美雪が踊り、口づけを交わしていました。美雪の唇が健司に触れた瞬間、モノクロだった世界が色鮮やかなカラーに変化します。これが2人の「永遠の結末」だったのかもしれません。
大切な人と触れ合えることの尊さ、愛ゆえに選んだ孤独と別離の切なさ。『今夜、ロマンス劇場で』は、私たちに恋の儚さと尊さを同時に教えてくれる感動作です。
映画『今夜、ロマンス劇場で』の見どころ・魅力を考察
綾瀬はるか×坂口健太郎の新しいカップル誕生!
本作最大の見どころは、言うまでもなく綾瀬はるかと坂口健太郎演じる美雪と健司のファンタジックな恋模様です。モノクロ映画のヒロインという設定の美雪を、綾瀬のキュートさと気品が見事に表現。一方の健司を好青年の雰囲気たっぷりに演じる坂口とのコンビネーションは抜群で、2人の掛け合いに釘付けになること間違いなしです。
日本映画黎明期へのオマージュが満載
『今夜、ロマンス劇場で』には、日本映画の黎明期へのリスペクトが随所に込められています。モノクロ映像の質感、当時の小道具、俳優の所作などを丁寧に再現。まるでタイムスリップしたかのような錯覚すら覚えます。
また、北村一輝演じる京映撮影所のスター・俊藤龍之介は、「マイト・ガイ」の異名を持った日活アクション映画スター・小林旭を彷彿とさせるキャラクター。彼が主演する映画『怪奇!妖怪とハンサムガイ』も、当時の低予算エロ・グロ・ナンセンス映画へのオマージュです。
美雪の衣装も見もの!全25着の豪華衣装
美雪役の綾瀬はるかが、作中で着用するドレスは全25着。モノクロシーンの中の美雪は、レトロでロマンティックなデザインの白や黒のドレス姿。対して、現実世界に飛び出した美雪は、カラフルでポップな衣装を身にまとっています。豪華絢爛な衣装の早変わりも必見で、スクリーンの中と外とで表情を変える美雪の姿も大きな魅力となっているのです。
シェネルの主題歌『奇跡』が映画の世界観を盛り上げる
主題歌は、オーストラリア出身の歌姫・シェネルの「奇跡」。彼女の圧倒的な歌唱力で、映画のラブファンタジーの世界観をより色濃く表現しています。切ない恋心を歌った歌詞と、盛り上がりを見せるサビのメロディーが、健司と美雪の悲恋を盛り上げる最高の装置になっているのです。
そのほかにも、昭和レトロな内装の喫茶店や映画館セットなどの美術や、スクリーンの中と外の世界を使い分けた撮影、音楽など、スタッフワークの素晴らしさにも注目。細部までこだわり抜かれた映画作りへの情熱を感じずにはいられません。
『今夜、ロマンス劇場で』は、日本映画の歴史へのオマージュを散りばめながら、現代に通用する普遍的な物語を紡ぎ上げたロマンティック・ファンタジーの傑作。その唯一無二の世界観は、観る人の心を掴んで離さないでしょう。
まとめ:『今夜、ロマンス劇場で』は必見の感動作!
『今夜、ロマンス劇場で』は、ファンタジーの見た目に秘められた「愛とは何か」という普遍的なテーマを持った、笑って泣ける最高のエンターテインメント作品です。日本映画と世界映画の名作へのオマージュが散りばめられた映画ファン垂涎の内容は、まさに職人技の結晶。綾瀬はるかと坂口健太郎の初共演にして最高の相性は、新しい銀幕カップルの誕生を感じさせました。
触れ合うことすらできない2人の切ない恋物語は、人と人との絆や、愛する者を失う悲しみ、愛ゆえの孤独の切なさを描くことで、私たちに大切なメッセージを伝えてくれます。そして、前半の明るいファンタジックな雰囲気から一転、ラストに向けて盛り上がりを見せる展開は、恋愛映画の王道とも言えるでしょう。
ラストの感動的な場面では、思わず涙する観客も多いはず。それでいて、愛おしくも微笑ましい2人の姿に、スクリーンの向こうの私たちもきっと幸せな気持ちになれるのです。『今夜、ロマンス劇場で』は、洋画も邦画も超えた普遍的な愛の物語。色あせることなく語り継がれていく、真の名作となるポテンシャルを秘めた作品だと言えるでしょう。