「グリーンマイル」のあらすじを結末までネタバレ解説!奇跡と感動の名作の見どころも

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1999年に公開された映画「グリーンマイル」は、スティーヴン・キングの同名小説を原作としたファンタジー・ドラマです。トム・ハンクス主演、フランク・ダラボン監督により映画化され、世界中で大ヒットを記録しました本記事では、この感動作のあらすじをラストまでネタバレありで解説します。また、本作の見どころや注目ポイントにも触れていきましょう。

死刑囚の監房を舞台にした感動巨編「グリーンマイル」

1930年代の死刑囚監房が舞台

「グリーンマイル」の舞台となるのは、1930年代のアメリカ、ルイジアナ州の州立コールド・マウンテン刑務所です。凶悪犯罪を犯し、死刑を宣告された囚人たちが収監される、いわゆる「デス・ロウ」と呼ばれる区画を中心に物語は展開されます。刑務所の長い廊下は緑色のリノリウムが敷き詰められており、作中では死刑囚たちが処刑場へと歩く最後の道のりとして「グリーンマイル(緑の道)」と表現されています。

主要登場人物の紹介

本作の主人公であるポール・エッジカム(トム・ハンクス)は、コールド・マウンテン刑務所の看守長を務める誠実で思慮深い男性です。彼に率いられた看守たちもまた、各々人間味溢れるキャラクターとして描かれています。そんな彼らが出会うのが、ある殺人事件の容疑者として収監されてきた大男ジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)。彼には超常的な力が秘められており、やがてポールたちの人生を大きく変えていくこととなります。一方、ウィリアム・”ワイルド・ビル”・ウォートン(サム・ロックウェル)という危険な囚人の存在が、物語に暗い影を落としていきます。

トム・ハンクスとM・C・ダンカンの共演

本作の大きな見どころの1つが、トム・ハンクスとマイケル・クラーク・ダンカンという2人の名優の共演です。ハンクスが好演するポールの人間的な魅力と、ダンカンが体現するジョンの圧倒的な存在感が見事にマッチし、スクリーンから目が離せなくなります。第72回アカデミー賞では、ハンクスが主演男優賞に、ダンカンが助演男優賞にそれぞれノミネートされるなど、その演技力の高さが評価されました。

「グリーンマイル」のあらすじを結末まで完全ネタバレ!

ポールとジョンの出会いと初めての奇跡

刑務所の看守長ポール・エッジカムのもとに、ある日1人の巨漢の黒人男性が連行されてきます。その男、ジョン・コーフィは幼い双子の姉妹を強姦・殺害した罪に問われていました。しかし、その言動からどこか世間知らずで純真な印象を受けるジョン。そんな彼と接するうちに、ポールは彼の犯行に疑問を抱き始めます。 そんなある日、ジョンはネズミのミスター・ジングルスが死にかけた時、手を触れただけで傷を癒やしてしまいます。この衝撃的な超常現象に立ち会ったポールは、ジョンの特殊な能力を確信するのでした。

ジョンの無実を信じ始めるポールたち

ジョンは、ポールの持病の尿路感染症も治癒してみせます。このことから、ポールは彼を罪のない聖人君子のような存在として考えるようになります。一方、ジョンは自分を陥れた真犯人は別にいると主張します。そう告白された時、ポールはある男の姿を思い浮かべるのでした。それは、同じく死刑囚として収監されている極悪人ウィリアム・”ワイルド・ビル”・ウォートンの姿でした。

ジョンの最期と悲しい結末

ワイルド・ビルの脅威は日に日に高まり、ついには看守たちを攻撃するまでに至ります。ポールたち看守は、ジョンの力を借りてワイルド・ビルを始末しようと計画を立てますが、結果的に彼を殺してしまいます。さらにジョンは、ポールの妻の脳腫瘍まで治癒してしまいます。こうした一連の奇跡にもかかわらず、司法はジョンを死刑に処することを決定。彼の無実と優しさを知るポールは看守を辞めようとしますが、ジョンはむしろ死を望み、処刑台へと向かうのでした。処刑が執行され、ジョンは静かにこの世を去ります。感動的なラストシーンで、物語は幕を閉じます。

「グリーンマイル」の見どころ:難しい命題に挑んだ感動作

スティーヴン・キングの原作を忠実に映画化

「グリーンマイル」の映画化にあたって、原作者スティーヴン・キングのファンからは不安の声もありました。しかし蓋を開けてみれば、キングも太鼓判を押す完成度の高い作品となりました。キングの小説の持つテーマや登場人物の魅力を損なうことなく、むしろ映像の力で一層引き立てることに成功したのです。

“奇跡”と”命”を描く難しさ

「グリーンマイル」という物語には、”奇跡”や”命”といった形而上的なテーマが色濃く反映されています。神の子のようなジョンと、救いのない死刑囚たちの対比。そして、奇跡を目の当たりにしながらもなすすべのないポールの苦悩。これらを効果的に描くのは容易ではありませんが、本作はその難しい命題に見事に応えた作品と言えるでしょう。

トム・ハンクスとM・C・ダンカンの名演技

前述の通り、トム・ハンクスとマイケル・クラーク・ダンカンの演技は本作の大きな魅力の1つです。2人が織りなす人間ドラマは、単なる奇跡や超常現象の物語を超えて、観る者の心に深く訴えかけずにはいません。特にクライマックス、ジョンの処刑シーンにおける2人の名演技は圧巻の一言。映画史に残る感動的な名シーンと言えるでしょう。

興行的大ヒットを記録!不朽の名作として評価される

公開当時の反響と高い評価

「グリーンマイル」は世界中で大ヒットを記録し、アメリカでは1億3600万ドル以上の興行収入を叩き出しました。批評家からも絶賛の嵐で、トム・ハンクスとマイケル・クラーク・ダンカンの演技はもちろん、脚本や演出、音楽などあらゆる面で高い評価を得ました。

数々の映画賞を受賞

「グリーンマイル」は、第72回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、助演男優賞、脚色賞の4部門にノミネートされました。惜しくも受賞は逃しましたが、ゴールデングローブ賞やサターン賞など数々の映画賞に輝きました。特にマイケル・クラーク・ダンカンの助演男優賞受賞が多く、その演技力の高さが評価された形となりました。

色褪せない感動作として今なお人々を魅了

公開から20年以上が経過した現在でも、「グリーンマイル」は不朽の名作として語り継がれています。DVDや配信サービスなどで手軽に鑑賞できるようになった現代において、本作の感動は色褪せるどころかより多くの人々の心を打ち続けているのです。神の奇跡と人間ドラマが織りなす感動の物語は、世代を超えて愛され続ける普遍的な力を持っていると言えるでしょう。

映画「グリーンマイル」は、スティーヴン・キングの傑作小説を見事に映画化した感動巨編です。死刑囚たちの監房を舞台に、トム・ハンクス演じるポールと、マイケル・クラーク・ダンカン演じるジョンの交流を軸に、奇跡と人間ドラマが描かれます。神の子のようなジョンと、救いのない死刑囚たちの対比、そして奇跡を目の当たりにしても救えない現実。難しいテーマに果敢に挑んだ本作は、多くの感動を呼び、不朽の名作として高く評価されています。超常現象の先にある人間ドラマに心打たれずにはいられない、そんな感動作を、ぜひあなたも体験してみてください。