「インデペンデンス・デイ」のあらすじを完全ネタバレ!名シーンから伏線まで徹底解説

目次

「インデペンデンス・デイ」の基本情報

「インデペンデンス・デイ」は、1996年に公開されたアメリカのSF映画です。監督はローランド・エメリッヒ、主演はウィル・スミスとビル・プルマンが務めました。公開当時、大ヒットを記録し、全世界での興行収入は約8億1740万ドルを上げ、1996年の年間興行収入ランキングで1位に輝きました。

本作は、突如地球に現れた異星人による侵略と、人類の反撃を描いたパニック・ムービーです。アメリカを舞台に、大統領や軍人、一般市民などさまざまな人物の視点から描かれるストーリーが特徴的。緻密に計算され破壊される都市の描写や、ド派手な宇宙戦のシーンなど、スケールの大きなSF超大作となっています。

原題Independence Day
製作年1996年
製作国アメリカ
監督ローランド・エメリッヒ
主なキャストウィル・スミス ビル・プルマン ジェフ・ゴールドブラム
興行収入約8億1740万ドル
上映時間145分

「インデペンデンス・デイ」のあらすじ①:人類に忍び寄る脅威

巨大宇宙船が地球の主要都市上空に出現

7月2日、アメリカの独立記念日を目前に控えたある日。地球の周回軌道上に突如、直径約550kmにも及ぶ巨大な宇宙船が出現します。NASA(アメリカ航空宇宙局)は、宇宙船から地球のあらゆる通信波を傍受している事実を突き止めます。

一方、ケーブルテレビ会社の技術者デイヴィッドは、衛星から送られてくるノイズの中に、倒計時を告げるカウントダウンのようなものが含まれていることに気付きます。デイヴィッドは離婚した妻で大統領報道官のコンスタンスを通じて大統領に警告を伝えますが、直後、カウントダウンが終了。巨大宇宙船から直径約26kmの円盤型の小型宇宙船(シティ・デストロイヤー)が分離し、ニューヨーク、ワシントンD.C.、ロサンゼルスなど世界の主要都市36か所の上空に飛来したのでした。

宇宙人の攻撃により主要都市が壊滅状態に

地球に飛来したシティ・デストロイヤーは、ホワイトハウス上空で静止。アメリカ政府は宇宙人との対話を試みますが、予告なく主要都市への破壊的な攻撃が始まります。シティ・デストロイヤーに搭載された巨大なレーザー砲が放たれ、ニューヨークやワシントンD.C.は一瞬にして火の海と化します。

この衝撃的なシーンは本作の見所の1つ。自由の女神が破壊され、ホワイトハウスがレーザー砲に吹き飛ばされる様子は、アメリカの象徴が失われる恐怖を如実に表現しています。大量の車が吹き飛ばされ、高層ビルが次々と倒壊。都市の破壊描写は、当時最高レベルのCGによって精密に再現されました。

パニックに陥る人々の中、大統領は緊急事態宣言を発令。閣僚とともにエアフォースワンで退避します。空から見下ろす火に包まれた都市の描写は、人類の無力さを物語っています。

「インデペンデンス・デイ」のあらすじ②:無力化する人類の反撃

大統領専用機からの攻撃も宇宙船のシールドに阻まれる

人類にとって絶体絶命のピンチの中、アメリカ空軍のパイロット、スティーブン・ヒラーら精鋭部隊がシティ・デストロイヤーに立ち向かいます。空中戦の末、ヒラーは宇宙船にミサイルを命中させることに成功しますが、シールドのようなバリアに阻まれ、宇宙船に傷一つ付けられません。

エアフォースワンのホワイトモア大統領も戦いに加わり、自ら操縦桿を握って宇宙船に立ち向かいますが、大統領専用機の攻撃すらもシールドを突破できず、攻撃は無力化されてしまいます。

核攻撃でも宇宙船には傷一つつかない

シティ・デストロイヤーに対し、アメリカ軍は最後の手段として核ミサイルを発射。しかし、核攻撃を受けても宇宙船には傷一つつきません。人類最強の兵器をもってしても宇宙人に対抗できない現実を突きつけられます。

大統領はヒューストンの軍事基地に身を寄せ、各国首脳と対応を協議。核兵器をヒューストン上空で炸裂させ、シールドを突破する作戦に打って出ますが、宇宙人の技術力の前に、この作戦も失敗に終わります。

ヒラーは宇宙人の追撃から逃れるため、ロザウェルにある51エリアに不時着。そこには、1947年のロズウェル事件の際に回収された宇宙船と宇宙人の遺体が保管されていました。大統領をはじめとする政府要人も51エリアに集結し、地球の危機に対する最後の抵抗拠点とします。

「インデペンデンス・デイ」のあらすじ③:ヒーローたちの活躍

宇宙人のシステムにウイルスを送り込むアイデア

科学者のデイヴィッドは回収された宇宙船のコンピューターシステムを解析。侵略者の母船とアクセスできることを突き止めます。デイヴィッドは「人間のシステムをダウンさせたように、今度は宇宙人のシステムにウイルスを送り込んでやる」と提案。ヒラーとともにエリア51で開発されたアタッカーで宇宙空間へ向かい、直接母船にウイルスを送り込むアイデアを思いつくのでした。

有名シーン:大統領の檄で人類の団結力が高まる

作戦開始に先立ち、ホワイトモア大統領はアメリカだけでなく世界中の軍隊に向けて、電撃作戦を呼びかける演説を行います。「我々の独立記念日に、人類は必ず勝利する!」というセリフは本作の代名詞とも言えるもので、シリアスな場面に高揚感を与えるメッセージとなっています。

人種も国籍も超えて団結せざるを得ない状況で、人類の希望を託された大統領。ビル・プルマン演じるアメリカ大統領の名演説は、本作のクライマックスを盛り上げる名シーンの1つです。

駆け付けた戦闘機による必死の攻防

世界同時多発攻撃の日。荒廃したエリア51に世界中から戦闘機が集結し、ヒラーとデイヴィッドを援護すべく各都市上空のシティ・デストロイヤーに立ち向かいます。

大統領自らもF-18戦闘機に乗り込み、先頭に立って指揮を執ります。宇宙人にシールドを張られ、ミサイルが届かない絶望的な状況の中、各国のパイロットたちは命を賭けて宇宙船に体当たりを試みるなど、決死の攻撃を繰り広げます。

有名シーン:ランディ・クエイドの自爆攻撃で宇宙船を撃破

そんな中、ヒラーは高度の低下したシティ・デストロイヤーの内部に突入。護衛のためについてきた元飛行士ラッセルは、宇宙船から放たれる攻撃を食い止めようと、「みんな、俺を忘れないでくれよ」と言い残し、自爆攻撃を敢行します。

ラッセル役のランディ・クエイドの名セリフとともに爆発四散するシーンは、SF映画の金字塔とも言える1シーン。この自爆攻撃によって、ようやくシティ・デストロイヤーのシールドを破壊することに成功します。

「インデペンデンス・デイ」のあらすじ④:人類の勝利とエンディングの意味

地球の危機に全人類が団結して立ち向かう

アメリカでの反撃の成功を受け、各国軍も呼応。イスラエル空軍による攻撃、イラク軍のミサイル攻撃など、各国がシティ・デストロイヤーへの総攻撃を開始します。

一方、宇宙空間に飛び立ったヒラーとデイヴィッドは、地球の運命を賭けてウイルスを母船に送り込むことに成功。母船の防御システムが停止したのを確認すると、地球へと急降下。間一髪の脱出劇を見せました。

愛する人を守るために戦う登場人物たちの姿

本作では、登場人物たちの家族愛や愛する人を守ろうとする姿が印象的に描かれています。大統領も同じ戦場で戦死した妻の霊に誓い、子供たちのためにも勝利を目指して戦います。

世界中の人々が一致団結し、愛する人のために戦う姿が、人類の勝利を後押ししたのです。ハリウッド大作らしい王道のエンターテインメント作品でありながら、家族の絆や人間愛の大切さを訴える内容にもなっています。

ハッピーエンドの向こうに潜む新たな脅威の可能性

地球を襲った宇宙人は打ち負かされ、勝利に沸く人類。大統領をはじめとする登場人物たちの笑顔で映画は幕を閉じます。

しかし、母船が墜落した先には、まだ多くの宇宙人が生き残っているはず。エイリアンの侵略はこれで終わったのか、それとも新たな脅威の予兆なのか。ハッピーエンドの陰に、そんな不穏な空気も漂っているのです。

実際、本作の20年後を描いた続編「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」では、あの時の侵略から学んだ人類の防衛体制と、再び地球を狙う宇宙人の姿が描かれました。平和と幸福の裏側に潜む危機を暗示するラストシーンは、SFならではの伏線と言えるでしょう。

「インデペンデンス・デイ」の登場人物・キャスト

ウィル・スミス演じるスティーブン・ヒラー大尉

ウィル・スミスが演じるのは、アメリカ海兵隊のパイロット、スティーブン・ヒラー大尉。ジャズミンという幼なじみの恋人がおり、彼女の息子と3人で暮らしています。勇敢で正義感が強く、ユーモアのセンスを併せ持つヒーロー的存在。宇宙人との空中戦や、後に宇宙空間での活躍を見せます。

ビル・プルマン演じるトーマス・ウィットモア大統領

ビル・プルマンが演じるのは、アメリカ合衆国大統領のトーマス・J・ウィットモア。もともとはパイロットで、湾岸戦争にも従軍した経験を持ちます。宇宙人の脅威に対して的確な指示を出す名リーダーであり、自らもF-18戦闘機に乗り込んで直接戦闘に加わります。

ジェフ・ゴールドブラム演じるデイヴィッド・レヴィンソン

ジェフ・ゴールドブラムが演じるのは、MITを卒業した天才的な衛星技術者、デイヴィッド・レヴィンソン。宇宙人のシグナルを最初に発見し、彼らの意図を察知します。ユダヤ系の父を持ち、元妻はホワイトハウスの広報担当コンスタンス。彼女を通じて大統領に宇宙人の脅威を進言します。

「インデペンデンス・デイ」の見どころ3選

ホワイトハウスが破壊されるシーンの衝撃

SFの金字塔的な見せ場の1つが、ワシントンD.C.上空に現れたシティ・デストロイヤーの攻撃シーン。宇宙船からレーザー砲が放たれ、逃げ惑う人々を追い詰めていくさまは圧巻です。

とりわけ衝撃的なのは、ホワイトハウスが丸ごと吹き飛ばされるシーン。合成とは思えないリアルなCGによって表現された、アメリカのシンボルが破壊される恐怖は、今なお多くの人の記憶に刻まれています。

ウィル・スミスのユーモアあるアクション

ウィル・スミスが演じるヒラー大尉のキャラクターは、ピンチの中にもユーモアを忘れない人物。緊迫した場面でもウィル・スミスの魅力が存分に発揮され、ヒーローらしからぬコミカルなアクションが作品に新鮮さをもたらしています。深刻な状況でもユーモアを忘れないスタンスは、世界中の多くの人々の共感を呼びました。

アメリカ製SF超大作らしい豪快な宇宙人との戦い

侵略者との戦いを描くSF作品の王道とも言える本作。アメリカ人らしい豪快さと爽快感に溢れた娯楽大作になっています。

空母を舞台にしたド派手な空中戦、エイリアンをしばき倒すアクション、ランディ・クエイドの悲壮感漂う自爆シーンなど、痛快なバトルシーンが随所に盛り込まれ、見応え十分。

それでいて、世界中の人々が団結する姿や、家族愛の大切さを感動的に描くなど、ハートウォーミングな要素もしっかりと押さえている点も見所と言えるでしょう。

「インデペンデンス・デイ」の作品情報

興行収入や受賞歴などの実績

「インデペンデンス・デイ」は1996年の大ヒット作品。全世界での興行収入は約8億1,740万ドル(約960億円)を記録し、1996年の年間興行収入で見事1位に輝きました。

第69回アカデミー賞では視覚効果賞を受賞。迫力あるCGによる都市破壊のシーンが高く評価されました。また、第23回サターン賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、音楽賞など数多くの部門でノミネートされ、SF作品として非常に高い評価を得ています。

続編「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」の情報

「インデペンデンス・デイ」の20年後の世界を描いた続編「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」が、2016年に公開されました。

前作から20年、地球は宇宙人の技術を利用して着実に防衛力を強化していました。しかし、再びエイリアンの脅威が地球に迫ります。人類は前作の教訓を生かし、異星人に立ち向かいます。

ウィル・スミスは出演していませんが、ビル・プルマンやジェフ・ゴールドブラムらが再登場。新たなキャストも加わり、スケールアップした宇宙人との戦いが描かれます。

「インデペンデンス・デイ」の視聴方法

レンタルやオンデマンド配信サービスでの視聴可能性

現在、「インデペンデンス・デイ」はDVDやブルーレイでのレンタル、購入が可能です。また、Amazon Prime VideoやU-NEXTなどの動画配信サービスでも取り扱いがあります。

定額制のサービスに加入すれば、追加料金なしで視聴できる場合もあるので、各サービスのラインナップをチェックしてみるのがおすすめ。SD画質とHD画質の両方が用意されているケースが多いので、高画質で楽しみたい人はHD版を選ぶと良いでしょう。

宇宙人との戦いを最高の映像で体感したい人は、4K Ultra HD ブルーレイでのリリースも。没入感の高い映像と音響で、映画館に劣らない興奮が味わえるはずです。